最新の投稿
さいたま市西区、N様邸で高圧洗浄やバルコニーの木製目隠しの塗装、外壁塗装のためのシーリングが完了しました。
高圧洗浄はクリーニングとは違い、きれいにすると言うよりもコケや痛んだ基材や塗膜、汚れを高圧の水で剥し落とす事が目的です。しっかりとコケや不良部分を剥離しないと、新しく塗装しても傷んだ部分と一緒に剥がれ易くなるからです。洗浄できれいに出来なかった所の内、塗装に影響が有る箇所は塗装前にブラシで汚れを落とします。
特に今回気を付けたのは外壁表面の軽量モルタル(ユニプラル)の不良硬化部分を完全に流し落とす事でした。施工前に外壁を指で擦ると微細な砂粒状の粒子が落ちてきました。これを落とし切らないと塗装をしてもこの粒子と共に塗装膜が剥がれてしまうからです。何とか外壁全体の不良硬化部分を落とす事が出来ました。
高圧で水を噴射するため通常の雨とは違いかなり奥まで水が染み込みましたので乾燥のために丸4日間空けて湿気が抜けるのを待ちました。
バルコニーの木製目隠し板の塗装はケレンした後、大阪ガスケミカル株式会社のキシラデコールで中塗と上塗を行いました。
ケレンというのはサンドペーパーやナイロンタワシで傷んだ素材や塗装膜、錆びや汚れ等を落としたり微細な傷を付ける事です。この部分は変色箇所を少しでも目立たなくなる様に行いました。
樋等の塩化ビニールや金属部分では表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
逆にケレンが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程をきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
キシラデコールは浸透性の防腐塗料なので木が腐りにくくなります。神社仏閣等の木部にも使用されている塗料です。ウレタンやシリコン等の塗料と比べると塗り潰しと異なり木目の雰囲気もそのまま生かされるので、とてもきれいです。明るい色彩ですと現状の斑が目立ってしまうため施工前よりやや暗い茶色で塗りかえたのでとてもきれいに仕上がりました。
外壁とサッシの取合部分の窓周りや、外壁と飾りモールとの取合入隅、外壁と照明器具との取合等のシーリングも完了しました。
シーリングというのは竣工時はもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等の部分をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。こうする事で雨水が侵入するのを防ぎます。
施工前はこのシーリングが全くされていませんでした。ユニプラルを施工したゲーテハウスの方に聞くと、ニュプラルを塗る前に内部でシーリングをしているから必要ないとの話でした。しかしどう考えてもこの考え方は間違っています。一番雨水の影響を受ける表面・・・つまり雨水の侵入口を塞がなければ雨水は内部に到達して外壁を脆く弱らせたり汚れやコケ、カビの発生に繋がるからです。そのため今回は通常より充填量を増やして行いました。
一部の外壁と換気フードや照明との取合にはシリコンコーキングが打ってありました。これはたぶん竣工時に電気屋さんが行った様です。本来は変性シリコンを打たなければなりません。経年劣化で汚れた時にコーキングも塗料も弾いてしまうからです。確かに耐久性のみを考えるとシリコンコーキングはかなり長持ちしますがメンテナンスの事も考えないといけません。
既存のシリコンコーキングを剥がそうとしたのですが、そうすると外壁も一緒に崩れてしまうため剥がせませんでした。この部分は外壁塗装の際に特殊な接着剤を塗ってから塗装する様にします。
昨日行ったシーリングの乾燥に2日間は必要なので次回は4月2日から再開します。宜しくお願いします。
※ 3月25日から昨日30日までの作業内容をまとめました。