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上尾市のN様へ屋根塗装と外壁塗装、コーキングの打替やバルコニー防水トップコート他、付帯部分の補修と塗装の見積説明に伺いました。ご夫婦お揃いで熱心に耳を傾けて頂き大変有難うございました。
上尾駅から近い住宅地に立つ築21年の2階建てのお住まいで初めての塗装工事です。
屋根瓦はセメント製のため所々溶解していました。セメント瓦は陶器瓦と異なり通常塗装せずに使用できるのは30年前後と言われています。10年周期で定期的に塗装を行っている場合は約50年使用出来ます。
一旦下塗材でしっかりと固めてからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
これは遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、建物内部に熱さが溜まりにくい性質が有ります。僅かですが室温を下げてくれます。屋根材の太陽光と熱によるダメージも軽減されます。
破風・鼻隠はセメント板製で雨水の影響によりジョイントに隙間の発生や変形もしていました。また雨水を吸ってしまったため塗装膜の剥離も起こっていました。
隙間をシーリングの後、ケレンしてから同社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。シーリングというのは竣工時はもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
軒天はケイ酸カルシウム板で、外壁との取合部分には隙間が有りました。この隙間から侵入した雨水が内部でカビたためか、それが抜け出ようとした黒ずみが目立ちました。
隙間を補修してから日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗りかえをお勧めしました。
外壁は3種類の窯業系サイディング材でした。窯業系サイディングと言うのはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
無塗装の物、着色した物、インクジェットで様々な色や模様を付けたデザインの美しい物(意匠サイディング)等が有ります。 1つは単色で3つは意匠サイディングでした。
ひび割れ等を補修して単色部分は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップで、意匠サイディング部分は同社のUVプロテクトクリヤーでの塗りかえをお勧めしました。
UVプロテクトクリヤーはサイディング外壁の美しいデザインや色彩を生かすための透明な塗料です。耐候性に優れ、紫外線吸収剤の働きで色あせも軽減します。また汚れに強く防藻・防かび性も備えた透湿性の塗料です。塗料が外壁に浸透するため褪せていた色彩も驚くほど美しく蘇ります。
コーキングは外壁の縦目地も窓周りも全滅状態で外壁のジョイント縦目地は内部のジョイントハットが露出していました。虫歯に例えると表面のエナメル質が傷んで、象牙質も浸食され神経まで侵されている状態でした。大分雨水が侵入している様です。
これ等の箇所はオート化学工業株式会社のオートンサイディングシーラントでの打替をお勧めしました。
モールや飾り板はセメント板製で雨水の影響によりジョイントに隙間の発生や変形、ひび割れの発生等が有りました。また雨水を吸った湿気が抜け出ようとして塗装膜の剥離も起こっていました。
ひび割れをシーリング材等で埋めてからケレンしてクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
バルコニーは床防水の基材がFRP(繊維強化プラスチック)なのですが、モールで幾つかに仕切られていました。この様な施工は殆ど見ません。隙間から雨水が侵入し易いからです。そのためかFRPを保護するためのトップコートはボロボロに剥がれていました。
不良トップコートを剥がして研磨した後、東日本塗料株式会社のAUコートでの塗りかえをお勧めしました。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
樋も変色やジョイント部分に隙間が有り雨水が流れ出た痕が見られました。材質そのものも脆くなって来ていました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
出来れば10年程度のスパンできちんと定期的に塗装を行えば家と同じ位の期間使用できるのですが脆くなってしまうと強風に煽られたり雪の重みで割れてしまう事が有ります。樋の交換費用は足場代も含めると50~60万円程度掛かります。
霧除やシャッターボックスも塗装膜の劣化が見られ殆ど撥水していませんでした。
これ等の箇所も目荒らししてからクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
まだ何社か見積を持って来られるとの事です。安いという事に惑わされずきちんとした補修をした上で丁寧な塗装をする優良な塗装業者をお選び頂きたいと思います。