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さいたま市大宮区のY様へ屋根塗装と外壁塗装、コーキングの打替、バルコニー防水トップコート、付帯部分の塗装や補修の見積説明に伺いました。ご夫婦お揃いで熱心にお聞き下さり大変有難うございました。
Y様は何社か塗装業者をインターネットで探され、株式会社シーベースを見つけたとの事です。ここ数年インターネットからの見積ご依頼がとても増えています。有難い事です。
株式会社シーベースのホームページは2016年の夏頃から現在まで約8年間ずっとグーグルやヤフー等の検索サイトで「さいたま市 塗装」や「さいたま市 外壁塗装」、「さいたま市 塗装業者」等というキーワードで検索するとトップページに表示され続けています。
検索順位を上げるのは大変な努力と苦労が必要です。検索順位は日々のデータの蓄積により上下に変動するため「有益な情報だ」とグーグルやヤフーから判断された内容のページがより上位へと表示されます。
2023年からはインスタグラムやグーグルのビジネスプロフィールも始めました。今まで真面目にこつこつと地道に堅実に仕事をしている事を評価してくれているものだと考えます。とても有難い事です。
インターネットやご紹介等でうまくシーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーだと思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので丁寧で優良な塗装業者を探すのは大変です。
Y様邸はシーベースから僅か3km弱でとても近く、環境の良い住宅地に立つ築10年の3階建てで初めての塗装工事です。敷地いっぱいに建っているため足場のベースを敷地内から組むと樋とぶつかってしまいそうでした。駐車場も足場が立つと、お車が停められなくなるので工事中の駐車場の確保が必要になります。
屋根は1寸勾配(水平方向に10に対し垂直方向に1降りる勾配の事)で亜鉛メッキ鋼板の瓦棒でした。
瓦棒というのは軒先まで一枚の金属板(トタンや亜鉛メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板等)を縦葺きしたものを言います。
棟板金の釘浮きやジョイントのシーリングは確認出来ませんでした。シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
亜鉛メッキ鋼板には通常塗装は行いません。と、言うのは亜鉛メッキが普通の塗料を弾いてしまうからです。塗装が必要な場合は亜鉛専用の塗料が有りますが錆が出て来ない限り塗装は必要有りません。施工時には屋根の隅々まで確認し、錆が出ている場合はケレンして錆止め塗装をしてタッチアップする旨お伝えしました。
ケレンというのはサンドペーパーやナイロンタワシで傷んだ素材や塗装膜、錆びや汚れ等を落としたり、微細な傷を付ける事です。表面に微細な傷が付くと塗装膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
逆にケレンが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程を丁寧に行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
破風・鼻隠にはセメント板の飾り板が使用されており、ジョイント部分には隙間が見られました。またこの飾り板にはひび割れを防ぐために何か所も切れ込みが入っておりそこにコーキングが充填されていました。ここから雨水が侵入すると飾り板自体が脆くなってしまいます。かなり汚れも目立っていました。
破風・鼻隠はケレンしてエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえと切れ込みはコーキングでシーリングする様にお勧めしました。
ケイ酸カルシウム板の軒天にはジョイント部分に隙間が見られました。ここからは雨水が侵入してしまうのでシーリングを行ってから日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗りかえをお勧めしました。
外壁は2種類の窯業系サイディング(セメントと繊維質、混和材を主原料にして練り、板状に圧縮形成した物)でした。
一つ目のメインは単色のサイディングで釘打ち留に、もう一つは意匠サイディングをアクセントで取り付けられ、吊り金具止めになっていました。
吊り金具留めというのはサイディングを金具で固定して張る施工方法の事です。金具留め工法とも呼ばれます。
釘打ち留めと異なり釘頭が目立ちにくいので美観的に優れており、地震による外壁の衝撃を吊り金具が軽減するためひび割れにくい、通気層を作るため外壁内の乾燥が保たれ、結露を防ぐ等の点が優れています。
意匠外壁は比較的良好な状態でしたが、単色外壁はややチョーキングを起こして雨だれ染みや苔の発生、ひび割れ等が見られました。
チョーキングというのは白亜化(はくあか)とも言い、塗装表面が紫外線や熱、雨、風等で塗膜が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク(白墨)の様な粉状になる事、つまり塗膜が死んでしまい雨を弾かなくなっている状態の事を言います。これがあまり酷くなると、塗装しても表面の粉状の物と一緒に剥がれ易くなるため長持ちしなくなってしまいますので注意が必要です。
意匠外壁部分は同社のUVプロテクトクリヤーでの塗りかえをお勧めしました。UVプロテクトクリヤーは美しいデザインや色彩を生かすための透明な塗料で耐候性に優れ、紫外線吸収剤の働きで色あせも軽減します。また汚れに強く防藻・防かび性も備えた透湿性の塗料です。塗料が外壁に浸透するため褪せていた色彩も美しく蘇ります。単色外壁部分は同社のパーフェクトトップでの塗りかえをお勧めしました。
窓の周りや外壁にも飾り板が着いていましたが、どれも隙間がかなり空いていました。竣工時からこの様な状態であったろうと思われ、その隙間に埃等が溜って雨で流れたため大分外壁に雨だれ染みとなっていました。
外壁のジョイントコーキングは僅かですがひび割れて固くなり、隙間も発生していましたのでこの部分は枠全体のシーリングを行いクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
バルコニーは2箇所有り両方ともFRP(繊維強化プラスチック)防水になっていました。床は隅々までチェックしましたが基材に問題は有りませんでしたが、表面のトップコートは寿命が来ていましたので東日本塗料株式会社のAUコートでの塗りかえをお勧めしました。。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
樋も変色やジョイント部分に隙間が有り雨水が漏れ出た痕が見られ、大分汚れていました。材質そのものも脆くなって来ていました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。シャッターボックスや水切等の鉄部も表面の塗装膜の劣化が進んでいました。
この部分は目荒らしをしてからクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。目荒らしというのもサンドペーパーやナイロンタワシで表面を擦り傷んだ表層を除去する事です。
基礎から出ている配管周りはシーリングが甘く問題が有りました。この部分は意外と雨水が配管を伝って基礎の内部に入り込んでしまう事が有るからです。
この部分から雨水が侵入してしまうと内部はベタ基礎(建物の底面全体に鉄筋コンクリートを流し込んだ基礎の事)に雨水が溜ってしまい湿気が抜けにくくなってしまいますのでシーリングをお勧めしました。
外構はブロックに塗装がされていましたがブロックのジョイントからエフロレッセンスがにじみ出ていました。エフロレッセンスと言うのは白華現象とも言い、コンクリートやモルタル中のカルシウム成分が、浸入した雨水に溶けて目地やクラックから溶け出し、炭酸ガスと反応して炭酸カルシウムになった物の事で白い染みになってしまう事です。
ブロックに塗装する場合はモルタルを適度な10mm~20mm程度の厚みで塗る必要が有るのですが大半の住宅では1~3mm程度の厚みで仕上げてしまうため塗装膜が膨れたりエフロレッセンスがにじみ出て来たりしてしまいます。湿気も多いため苔や汚れが有りました。これは塗装してもなかなか直りませんし、モルタルを塗り直すのも費用的にも大変です。
この部分はエスケー化研株式会社のブロック用の下塗を行ってからベースプロテクトでの塗りかえをお勧めしました。
これは高圧洗浄後にどの程度汚れが落ちるかによりますが無理にやる必要は無い旨お話ししました。
何社か見積を取られるそうです。安いという事に惑わされず丁寧な補修、美しい仕上がりと耐久性を持った施工をする業者をお選び頂きたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。