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さいたま市緑区のHO様より屋根塗装や外壁塗装、バルコニー防水トップコート、付帯部分の塗装や補修、コーキング打替の見積ご依頼を頂きました。大変有難うございました。
HO様は株式会社 シーベースをインターネット検索で探されたとの事です。ここ数年インターネットからの見積ご依頼が非常に増えています。とても有難い事です。
株式会社シーベースのホームページは2016年の夏頃から現在まで約8年間ずっとグーグルやヤフー等の検索サイトで「さいたま市 塗装」や「さいたま市 外壁塗装」、「さいたま市 塗装業者」等というキーワードで検索すると常にトップページに表示され続けています。
一般消費者が塗装業者を探す場合は検索順位の上位しか見ないわけですから上位に表示される事は優位になります。検索順位を上げるのは大変な苦労が要ります。検索順位は日々のデータの蓄積により上下に変動するため「有益な情報だ」とグーグルやヤフーから判断された内容のページがより上位へと表示されます。
最近ではインスタグラムやグーグルのビジネスプロフィールへも投稿しています。今まで真面目にこつこつと地道に堅実に仕事をしている事を評価してくれているものだと考えます。とても有難い事です。
うまく株式会社シーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーだと思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので丁寧な補修や下地処理を行う優良な塗装業者を探すのは大変です。
早速現状調査に伺いました。他のお宅で午前中に見積説明が有ったため、HO様には正確な時刻のお約束が出来ずに大変失礼しました。朝の内は肌寒かったものの午後になると薄っすら汗ばむほどの気温になりました。
HO様邸は住宅地に立つ築約20年の2階建てで初めての塗装工事です。幸い東側から屋根の状態が良く見えましたので脚立を持参したのですが使用せずに済みました。屋根の確認は気を付ける必要が有ります。訪問販売業者の中には悪質な塗装業者もいて、異常の無い棟板金を無理やり剥がしてその写真を撮り、お客様の不安をあおって契約を急がせる不届き者がいます。また、経験の浅い塗装業者の中にはわざとではないのですが、屋根を歩き回る事でスレート瓦を割ってしまう場合があります。経験豊富な塗装業者なら下から屋根を見て写真さえ撮れれば状態の判断が出来ます。
屋根は切妻形のスレート瓦で棟板金の釘浮きやジョイントの隙間が見られました。切妻屋根というのは最頂部である棟から下方向に向かって二つの傾斜面が山形の形状をした屋根で2面だけで屋根が構成される屋根形状の事で、ごく一般的な屋根の形状です。
釘浮を放置したり、ただ打込んだだけだと徐々にまた抜けて来ます。すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板(厚さ約12mmの杉板)に染み込み木を腐らせてしまいます。これ等の箇所は強風に煽られて棟板金そのものが捲れたり飛ばされたりする事が有るので注意が必要です。
屋根の棟板金のジョイントの隙間からも雨水は侵入します。この部分からの雨水はスレート瓦の下のアスファルトルーフに流れてしまいます。
アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぎます。
ただ一般的な住宅で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。棟板金のジョイントのシーリングも必要になります。
シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
破風・鼻隠はセメント板でジョイント部分に隙間が見られました。ここから雨水が侵入すると内部に溜った湿気によるカビ等が発生する場合があります。そうするとケイ酸カルシウム板の軒天から湿気が抜け出ようとして黒ずみが出てきます。HO様邸の軒天も部分的に黒ずみが有りました。また、釘止めしているのですが釘頭の周りの塗装膜が変質していました。
外壁は2種類の窯業系のサイディングボードでした。窯業系のボードはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
片方は模様のきれいな意匠外壁でもう一方は単色の外壁でした。ただ意匠外壁は変色が激しいためクリヤー塗装は出来そうも有りません。
外壁は全体的に撥水機能が低下して汚れの染みが激しくチョーキングが発生していました。
チョーキングと言うのは、別名「白亜化」とも呼ばれ、塗装表面が紫外線や熱、雨、風などの外的要因によって劣化することにより、塗料の色成分である顔料がチョーク(白墨)のように粉状になる現象です。これは、塗膜が劣化して機能を失い、塗装表面が雨水を撥水しにくくなってしまうため雨水の吸収と乾燥を繰り返すと非常に脆くなり割れや変形を起こします。塗装を再施行しても、表面の粉状の部分と一緒に塗膜が剥がれやすくなってしまうため塗装の持ちが悪くなって効果が持続せず、再度塗り直しが必要になる事があります。シーベースでこの様な状態に塗装する場合は高圧洗浄で十分に劣化塗装膜を落とし下塗材をたっぷりと吸わせて下地を補強してから本塗装を行うので長持ちします。
2階と1階の間にはモール(帯)が有りました。これも窯業系のボードでした。上部と外壁との間に大きな隙間が発生しており雨水が流れ込んでいました。モールも釘止めしている周りの塗装膜が変質していました。
コーキングは外壁の縦目地も窓周りも全滅状態で縦目地では裏側のアルミのジョイントハットも見えていました。
窯業系のサイディング外壁にとってコーキングは生命線です。コーキングの劣化によってジョイントから雨水が侵入し、乾燥してまた雨水が侵入し・・・を繰り返しているうちに木口の部分は粉に戻ってしまったり脆くなってボロボロに崩れてしまったりするからです。また劣化が進んでしまうと新しくコーキングを打っても粉になった部分とは接着が甘くなるので剥離し易くなってしまいます。
シャッターボックスや水切はスチール製でかなり変色が見られましたが錆び等は出ていませんでした。
バルコニーはFRP(繊維強化プラスチック)防水になっていました。基材に問題は有りませんでしたが表面のトップコートは寿命が来ていました。
樋も変色やジョイント部分に隙間が有り雨水が漏れ出た痕が見られ、大分汚れていました。材質そのものも脆くなって来ていました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
全体的に拝見して虫歯に例えると表面のエナメル質が傷んで、象牙質も浸食され神経まで侵されている状態でした。できるだけ早く補修した方が良いと思います。
見積書の作成に1週間程度お時間を頂きたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。