さいたま市緑区のK様からご紹介頂いたK様邸で屋根塗装と、屋根板金交換、外壁塗装、バルコニーウレタン塗膜防水が完工しました。長い間、ご不便をお掛けしました。驚くほど美しく仕上がりました。
ご紹介下さったK様は2024年の2月に屋根塗装と外壁塗装を施工させて頂いたお客様で、ご紹介はこれで3件目になります。K様、大変有難うございました。
うまく株式会社シーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーだと思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので丁寧な補修や下地処理を行う優良な塗装業者を探すのは大変です。こうしてご紹介による場合は実例も施工されたお客様の印象やご感想も有るので安心だと思います。
K様のお住まいは駅から近く公園の緑がきれいな自然環境の良い好立地に立つ築29年のお住まいです。工事に際してはご近所の皆様から色々とご協力を頂きました。幸いご近所様もご在宅でしたので着工のご挨拶もさせて頂きました。大変有難うございました。
駐車場には大きなカーポート屋根が有りました。足場を組む際にこの屋根のポリカーボネートが邪魔になったため脱着が必要になりました。その他は敷地が広いので問題無く足場の設置と解体が出来ました。
今回は2回目の塗装工事になります。お住まいもお庭も広く、一般的な建売住宅の約2倍近い大きさでした。羨ましい限りです。屋根は棟板金内側の貫板が腐ったため外れてしまい、応急処置をしていました。これは貫板から板金も交換します。
板金はガルバリウム鋼板を使用します。ガルバリウム鋼板というのは、鉄の鋼板にアルミニウムと亜鉛の合金をメッキで蒸着させたものです。アルミニウムの耐食性と亜鉛の犠牲防食(ぎせいぼうしょく)作用、自己修復作用により従来の溶融亜鉛めっき鋼板に比べ腐食に強くなっています。施工前は釘浮きや板金のずれが多く見受けられましたが、すっかりきれいで丈夫な板金に交換されました。
屋根瓦はスレート製で撥水力が低下して苔が目立ち、特に軒先からは苔の吹き出しが目立ちました。
屋根塗装はエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンCLR-110 スレートブラックで塗りかえました。この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。
色にもよりますが黒色や濃い茶色の場合は50~40%、白色や明るいブルー等の場合は80%以上の反射率が有りますので通常の塗料と比較すると性能の良さが分ります。このストレートブラックは黒色なので太陽光の反射率は約40~50%になります。変色が進み傷んでいた屋根が黒く輝く重厚感溢れる屋根へと生まれ変わりました。
鼻隠は板金製で塗装膜が劣化しているものの錆等は見られませんでした。この部分は目荒らしをして同社のクリーンマイルドシリコン/黒色で塗りかえました。
目荒らしというのはサンドペーパーやナイロンタワシで表面を擦り微細な傷を付ける事です。古い塗装面も同様の作業を行って、劣化塗膜を除去します。この場合はケレンと言います。錆落としの作業もケレンと言います。
表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
逆にケレンや目荒らしが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程を丁寧にきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。色が抜けていた鼻隠も黒々とした輝きを取り戻しました。
軒天には窯業系のボードが張られており目立った問題は見当たれませんでした。窯業系のボードはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
軒天は日本ペイント株式会社のケンエースGⅡ/艶消し白色で塗りかえました。艶消し白色は光を乱反射するので真っ白に見えます。とても明るくなってお住まい全体が明るくなりました。
外壁はALCでした。ALC というのは、セメントペーストに発泡剤を加えて内部を金属網で補強した軽量気泡コンクリートの事です。軽くて成形や施工が楽なのですが塗装膜が劣化すると雨水が染み込んでしまい補強のための内部のラス網が錆びて切れてしまい強度が落ちたり崩れたりしてしまいます。つまりALCにとって表面の塗装膜は非常に重要な働きをします。
元々多彩色模様塗料で塗装されていますがALC板のジョイントのシーリングがブリードを起こしてしまい折角の多彩色模様が汚れて残念な状態になっていました。
ブリードというのは外壁等ジョイントやひび割れをコーキング剤で補修した際に時間が経過すると汚れが浮き出て、ベタついた状態になってしまう現象です。原因はコーキング剤に含まれる可塑剤(コーキングの柔軟性を与えるための素材)が他の塗料等と化学反応して溶け出し、にじみ出てくる事で起こります。
この部分はブリードオフプライマーを塗りました。ブリードオフプライマーというのはシーリング材の可塑剤が仕上げ塗材に移行して汚染するのを防ぐための特殊なエポキシ系のバリヤープライマーで、ブリードの発生を防ぎ、その上に塗る塗料との密着性にも優れています。
シーリングというのは建物を建てる時だけでなく経年劣化や建物の歪みによって発生する隙間や穴、ひび割れなどをコーキング等で埋めて塞いで雨水等が進入しない様にする事です。
多彩色模様塗装というのは単一色ではなく、塗料の中に様々な大きさのカラーチップが混ぜ込まれて複合色にしている塗料です。仕上がると天然石材のような雰囲気が感じられる独特な質感やデザイン性、高級感が有るものです。モルタルやALC、コンクリート、窯業系サイディング、スチール等にも塗装出来ます。
外壁塗装は日本ペイント株式会社の多彩色模様塗料のペリアートUV/pu12ベビーチーク明るいやや赤みがかったベージュで吹付塗装を行いました。
ペリアートUVはやや高額になりますがK様のお住まいにはぴったりの美しさに仕上がりました。
換気フードはプラスチック製なので塗装はしません。霧除やシャッターボックスは変色が進んでいましたが錆の発生は見られませんでした。この部分はクリーンマイルドシリコン/黒色で塗りかえ、こちらもきれいになりました。
樋はジョイント部分から若干雨漏りしており全体に変色や劣化が見られました。これは紫外線や雨水による影響で素材である塩化ビニールが変質します。これを加水分解といいます。樋自体が脆くなり、ひび割れや破損のリスクが高まります。定期的な塗装でこのような劣化をある程度軽減する事が可能です。ジョイント部分のシーリングを行ってからクリーンマイルドシリコン/黒色で塗りかえました。
バルコニーの笠木は一部ジョイントにコーキングが使用されていますが劣化して隙間が見られました。この部分はシーリングして雨水が進入しない様にしました。
バルコニーの床防水は塩化ビニール製のシートが使用されていました。一部亀裂が見られました。
この部分は絶縁シートを使用したウレタン塗膜防水を行いました。ウレタン塗膜防水と言うのは施工中はドロドロした液体ですが乾くとゴムの様なウレタンで継ぎ目の無いシームレスな防水層を形成する方法の事です。絶縁シートを使用すると万一下地に不具合が発生しても表面まで干渉されないためにウレタン塗膜防水層が守られます。
ウレタン塗膜防水と言うのはゴムの様なウレタンで継ぎ目の無いシームレスな防水層を形成する方法の事です。シート防水と比べると雨もりが発生した際等にどこが剥がれいるのか、穴が空いているのか等見つけやすい点が利点です。シート防水の補修を何度頼んで雨漏りが止まらなかったという話をよく聞きますが、これは不具合箇所を適切に見つけられなかったため補修に見落としが発生するからです。
また、地震等で多少の歪みが起こっても割れたり剥がれたりする心配が無いのでこちらのお住まいには最適です。
使用材料はAGCポリマー建材株式会社のサラセーヌです。これは丈夫で長持ちしてくれます。トップコートはライトグレーで行いました。バルコニーの中もとても明るくなりました。
勝手口のドア枠はスチール製でしたのでこれもクリーンマイルドシリコン/黒色で塗りかえました。この際、ドアを空けておく必要が有るためK様がご在宅の時に作業をさせて頂きました。有難うございました。
全体的に上品で美しく新築の様に仕上がりました。お客様にお喜び頂けた事を何より嬉しく思いました。
少し前に外壁塗装をなさったご近所様からは、シーベースにお願いすれば良かったと、大分後悔されていました。次の10年後の塗装工事ではぜひご連絡をお待ちしていますとお伝えしました。
大変有難うございました。