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上尾市のF様邸で外壁塗装やシーリング、バルコニーのFRP(繊維強化プラスチック)防水トップコート、付帯部分の補修と塗装が終わり、無事完工しました。
F様から高評価の口コミ投稿も頂き大変有難うございました。ご満足頂けたご様子にほっとしました。温かいお言葉にも感謝申し上げます。
F様は2024年の秋に屋根塗装や外壁塗装を施工させて頂いたお近くのH様のご紹介でした。H様からのご紹介でご契約頂くのはこれで3件目になります。H様ご夫婦はとてもお人柄が良くご近所様からの信頼も厚い方です。H様、大変有難うございました。
ご紹介等でうまくシーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーだと思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので丁寧で優良な塗装業者を探すのは大変です。ご紹介の場合は実例をご覧になったり工事中の印象などもお聞きになれるため安心だと思います。
F様のお住まいは静かな住宅地に立つ築10年の2階建てで、初めての塗装工事です。お住まいはとても素敵なデザインでした。
屋根は洋風な陶器瓦なので塗装は出来ませんが留めているパッキンがついたビスに緩みが生じていたため締め直しました。ビスが緩んだままですと内部の材木にビスを伝って侵入した雨水が材木を腐らせてしまう恐れが有るからです。
瓦の下には面土や漆喰が有りますがごく僅かなひび割れしか無く、丈夫な南蛮漆喰が使用されているため問題有りませんでした。
南蛮漆喰と言うのは普通の漆喰と違って特殊なシリコンや防水材が使用されているので雨水にも強く壊れにくくなっている物で、面土と漆喰の役割を兼ね備えた材料です。耐久性が高く、防水性にも優れています。
鼻隠は板金製で隙間も無く変色以外には特に問題は有りませんでした。
ここは目荒らしをしてエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコン/15-20B濃い茶色で塗りかえました。施工前はやや色褪せしていましたが輝きを取り戻しました。
目荒らしというのはサンドペーパーやナイロンタワシで表面を擦り微細な傷を付ける事です。古い塗装面も同様の作業を行って、劣化塗膜を除去します。この場合はケレンと言います。錆落としの作業もケレンと言います。
表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
逆にケレンや目荒らしが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程を丁寧にきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
軒天はケイ酸カルシウム板が張られていました。軒天と外壁の取合部分には僅かな隙間が有り、雨水の侵入が懸念されますのでシーリングをしてから日本ペイント株式会社のケンエースGⅡ/艶消し白色で塗りかえました。艶消し白色は光を乱反射するので真っ白に見えます。そのためお住まい全体が明るくなりました。
シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
外壁と軒天の取り合い部分には板金が巻かれており、その板金が変形していました。この板金は釘打ちされており剥がすためには外壁を傷つけてしまう恐れが有るため今回は雨水が入らぬ様に処理をするのみにしました。
外壁は窯業系のサイディングでひび割れや反りが発生していました。窯業系サイディングと言うのはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
外壁塗装は日本ペイント株式会社のペリアートUV/pa-21ナチュラルハニー(ベージュ系)で行いました。
ペリアートUVは多彩色模様塗装用の塗料で高耐候性、高意匠性、防カビ・防藻性、微弾性機能、低汚染性等に優れています。現在16タイプの物が有り色彩やカラーチップの配合比率、大きさ等が様々です。ペリアートUVの吹付塗装は専用のスプレーガンを使用して行います。
吹付塗装はかなり塗料が飛散しますので、必要以外の所に塗料が付着しない様にビニールで周囲を覆い細心の注意を払いながら行う必要がありました。また塗料の中に大きさや色の違うカラーチップが入っているため均一に吹き付けなければならないので高度な施工の技術が必要です。
施工は大変で、その分価格もやや高くなりますが、仕上がると美しさだけでなく高級感がぐっと増しました。明るく上品な色彩です。
まずpa-21ナチュラルハニー専用の下塗を行い、乾燥後に上塗を吹付で行いました。丁寧に均一になる様に細心の注意を払って塗り替えました。きれいな色彩で明るく上品に仕上がりました。
外壁のコーキングは全体的に充填量が少なく、ひび割れや穴開き、剥離が全体に見られました。硬化も進んで寿命を過ぎていました。
ここの縦目地や窓周り等のシーリングはオート化学工業株式会社のオートンイクシードを使用しました。オートンイクシードは新たに開発された特殊高耐久ポリマー「LSポリマー」を配合することにより国内でもトップクラスの耐久性、耐候性の「超寿命シーリング材」です。
通常は外壁の縦目地のコーキングの打替は外壁の塗装後に行うのですが、今回はペリアートUVの吹付塗装になるためコーキングを先に打って十分な乾燥日数を取ってから吹付塗装を行いました。
樋も劣化が見られました。ジョイントには隙間が発生して雨水が漏れており、材質そのものも若干脆くなってきています。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
縦樋の受け金物は、全て外壁のジョイントでコーキングに刺さっていました。これは非常に問題です。ジョイントのコーキングは10年程度で古い物を撤去して新しい物を充填し直さなければなりません。つまり打替が必要なのですが、こんなところに受金物が刺さっていると物理的にコーキングの打替は不可能になってしまいます。
コーキングの内側には厚みが0.2mm程度のアルミのジョイントハットが入っているのですが縦樋を支えるだけの力は有りません。
コーキングに縦樋の受け金物を刺してしまえばかなりの手間は省けますが、縦樋がズレてしまったりするリスクも考えられます。ハウスメーカーには真面目な仕事をして欲しいと感じました。
ここは目荒らしをしてジョイントの隙間をシーリングしてからクリーンマイルドシリコン/15-20B濃い茶色で塗りかえました。
また、横樋の雨水の流れが悪いとの事でしたので確認したところ勾配が大きく狂っていました。竣工時に正確に勾配を取らなかった様です。幸い樋受け金物がステンレス製でしたので少し力を加えて勾配を調整して流れる様にしました。
シャッターボックスや水切も色褪せが見られました。こちらも目荒らしをしてクリーンマイルドシリコンでサッシ色に調色して塗りかえました。
調色と言うのは何色かの塗料を混ぜて色を作ります。経験を積まないと求める色合いを作るのは難しい作業になるので職人の腕の見せ所です。ぴったり同じ色にはなりませんが、かなり近い色になりました。こちらもきれいになりました。
バルコニーはFRP(繊維強化プラスチック)防水でした。基材には問題は有りませんでしたがトップコートは寿命が来ていました。この部分は東日本塗料株式会社のAUコート/フォックスグレーで塗りかえました。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。バルコニーの中も、とても明るく輝いてきれいになりました。
施工前に困っていた北側の外壁や基礎の変色や苔の発生も解決出来ました。原因はお隣の倉庫の樋が変形して屋根からの雨水がもろにF様邸の外壁に当っている事でした。また縦樋と這樋のジョイントが外れていたために雨水がF様邸との境に流れてしまい相当な湿気が有りました。この倉庫のオーナー様にご相談したところ快く善処して下さり、樋の交換や補修もして下さいましたので、長年の問題も解消しました。
全体的に明るい雰囲気で、とても美しく上品に仕上がりになりました。お客様にもお喜び頂けた事を何より嬉しく思いました。長い間ご不便をお掛けしました。また必要な時にはいつでもご連絡をお待ちしています。大変有難うございました。