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さいたま市北区、Nビルで屋上防水と外壁タイルの貼替、外壁塗装、コーキングの打替等、大規模修繕が着工しました。
一昨日、昨日と2日掛かって足場の設置が完了しました。ハンマーで打ち込んで組み立て、安全のために壁繋ぎ(建物にアンカーを打って足場を連結し倒壊や変形を防ぐため。労働安全衛生法で設置義務がある)も行ったのでドリル音等お騒がせしましてご近所の皆様には大変ご迷惑をお掛けしました。
静かな住宅地に立つ築25年の3階建ての物件で初めてのメンテナンスでした。メンテナンスは出来れば10年周期でやって行かないと虫歯と同じで傷みは加速度的に進行します。
かなり雨もりが酷いとの事でした。ウレタン防水層がボロボロになっており、その下はシンダーコンクリート製なので雨はどんどん染み込んでしまいます。
シンダーコンクリートと言うのは、昔は骨材に石炭等の燃えがらを混ぜた軽量コンクリートの事を言っていましたが、現在では人工軽量骨材を使用しています。強度が低いため床面のレベル調整や屋上防水の押さえ、紫外線からの保護用として用いられます。
屋上は不良防水層を撤去し、通気緩衝工法(熱で湿気が気化するとウレタン防水塗膜が膨れて傷むため、床面とウレタン防水層の間を絶縁するために通気緩衝シートを入れ、気化した水蒸気を逃がす脱気塔を取り付ける工法)で、ウレタン塗膜防水を行います。AGCポリマー建材株式会社のサラセーヌを使用します。
塔屋の防水も施工不良で立ち上がりの防水部分が無く、床面と立ち上がりのジョイントはコーキングで塞いでいましたが、このコーキングは痩せて雨水が駄々洩れ状態になっていました。
コーキングを打替てウレタン塗膜防水を行います。その他、ベランダやその他の防水箇所も同様の施工で行います。
軒天はケイ酸カルシウムで、外壁との取合に隙間や割れが有り、照明にも錆が出ていました。
日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗り替えと、錆部分はケレンして錆止め塗装をし、エスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンで塗り替えます。
外壁はALC (セメントペーストに発泡剤を加えて内部を金属網で補強した軽量気泡コンクリートのこと)に磁器タイルが張っていました。そのため接着が悪く剥離やひび割れが多数見受けられ、このままでは徐々にタイルが剥落する危険な状態でした。接着の弱い箇所は全て撤去してタイルの貼替と目地補修を行います。タイルは近似の物をしようします。
タイル目地防水はエスケー化研株式会社のタイルセラクリーンを使用します。これは浸透性に優れており目地部の高い吸水防止効果が有り、水蒸気透過性にも優れているので湿気は外へ逃がします。耐久性や超低汚染性にも優れた塗料です。
伸縮目地も全滅でそこかしこから雨水が侵入している状態でした。これ等は全て打替を行います。
外壁の一部は窯業系サイディングを使用しており、変色して反りや割れが発生していました。サイディング部分は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップで塗り替え、コーキングはオート化学工業株式会社のオートンサイディングシーラントでの打替を行います。
鉄部は錆が激しく、全体的に虫歯で言えば表面のエナメル質が傷んで、象牙質から神経まで進んでいる状態でした。下手をすると抜かなければならない位の状態です。虫歯と同じで痛んでから治療するより、痛まない様にメンテナンスをする方が建物の寿命はぐんと長くなります。
鉄部はケレンして錆を落とし、錆止め塗装後にエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンで塗り替えます。
庇の波板は経年劣化で変形しており交換をします。約1か月半の予定です。宜しくお願いします。