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さいたま市浦和区のIビルで外壁塗装の前の養生と付帯部分の補修を行いました。
養生というのは、塗料等が付着してはいけない部分をビニールやテープで被う事です。簡単な様に見えますが、非常に重要な工程です。しっかりと留めないとペンキが染み込んでラインがきれいに出ません。シーベースの塗装が美しく仕上がるのもこの様な事にも丁寧に行っているからです。
窓も全て覆うためにかなり圧迫感があり、風通しも悪くなります。暫くの間ご辛抱をお願いします。養生は途中まで進捗しました。
正面の外壁は珍しい銅板葺です。ただ留め方が問題で鉄の釘で留めているためそれが錆てボロボロになっていたりかなりの部分で抜け落ちが有りました。抜けている部分はステンレスの釘で打ち直しました。
銅板表面は全体的に緑青が出て、いい味を出していました。緑青と言うのは銅が酸化することで発生する青緑色の皮膜でサビの一種です。抗菌力や耐食性に優れており、古くなるととても味わい深い雰囲気に変わっていきます。
ただ非常に残念なのは銅の釘ではなく鉄の釘を使用してしまったため赤茶色の錆汁がそこら中に出てしまい外壁を汚くしてしまっている事です。錆汁の染み跡をきれいにしようとすると緑青まで落ちてしまい斑になってしまいます。残念ながらこの汚れは落とせません。
入口外壁に有る木製の電気メーター取付板は撤去と固定が完了しました。この部分は一回り小さい新しいプラスチック製の取付板に交換するので外壁塗装をしておかないとみっともなくなってしまいます。ビス抜いて板を外し2つのメーターは針金で吊り下げました。
屋上には塔小屋が有り、その屋根はトタン製でした。ラッキングパイプや樋受金物も錆で大分劣化が進んでいました。霧除や手摺も鉄製で殆ど塗装膜が無くなり錆が浮いていました。
これらの部分はケレンして溶剤系の錆止塗装を行いました。ケレンというのはサンドペーパーやナイロンタワシ等で傷んだ塗装膜や錆びを落としたり微細な傷を付ける事です。ケレンが不十分だとまた錆が発生し易くなります。ケレンして表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
逆にケレンが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程をきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
寒さが厳しい中ですが順調にスタートを切りました。
※ 昨日1月15日の作業内容をまとめました。