さいたま市の塗装と防水専門業者、シーベースです。

　上尾市のM様より屋根塗装と外壁塗装、バルコニーのFRP(繊維強化プラスチック)防水トップコート、コーキング打替の見積ご依頼を頂きました。大変有難うございました。
　早速現状調査に伺いました。郊外の住宅地に建つ築９年の２階建てのお住まいで初めての塗装工事です。築９年と伺っていたので、若干早めかと思いましたが伺って見ると各所の劣化具合は大分進んでいて驚きました。
　屋根は殆どが焼き瓦ですが一部スレート瓦の箇所が有りました。塗装膜は大分弱っており棟板金では釘浮きや釘抜けが有りました。
　破風・鼻隠は板金製で一部雨押が不十分な施工のため強風雨の時には雨水が侵入してしまいそうです。僅かにジョイント部分に隙間も見られました。
　軒天はケイ酸カルシウム板でした。雨水の侵入によりカビが生えたのか内部の湿気が出て、黒ずんでいました。
　外壁は２種類の窯業系サイディング(セメントと繊維質、混和材を主原料にして練り、板状に圧縮形成した物)でツートンカラーになっていました。
　外壁のコーキングは全滅状態で、隙間がひび割れが多数発生しコーキング材もボロボロの状態でした。窯業系サイディングにとってコーキングは雨の侵入を防ぐ大事な生命線です。
　窯業系サイディングボードは微細な木片や繊維と石膏やセメント、接着剤を混ぜて圧力を掛け固め、表面をプリントしただけの物です。表面は塗装されていますが側面や裏側は無塗装の状態なので雨水の侵入と乾燥を繰り返していると元の粉に戻ってしまいやがてボロボロになってしまうので注意が必要です。
　バルコニーのFRP防水床は基材に問題は無かったものの表面のトップコートはひび割れだらけで非常にまずい状態でした。
　FRPはあまり強く研磨やケレンが出来ません。強くやり過ぎるとFRPそのものを痛めてしまうからです。そのため程々に行うため僅かに旧トップコートが残ります。
　新しくプライマーとトップコートを塗るとシンナーの揮発によって新しい塗膜が縮むのですが旧塗膜のFRPへの接着が悪いと新塗膜の伸縮によって旧塗膜が引っ張られるためささくれが発生する場合が有ります。今回もまさにその状態でした。施工は厄介です。
　シャッターボックスや水切、樋は塗装膜が傷んでおり、樋はジョイント部分から雨漏りが見られました。
　見積書の作成に１０日間前後頂きたいと思います。宜しくお願いします。