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さいたま市南区のS様邸で屋根塗装と外壁塗装、コーキングの打替が完工しました。住宅地に立つ築20年の2階建てで初めての塗装工事でした。
S様は4年前に塗装工事をさせて頂いた、さいたま市中央区のH様のご紹介です。H様、大変有難うございました。
足場が無くなると美しく生まれ変わったお住まいが姿を現しました。まるで新築の様に輝いています。連日の酷暑の中で職人達も一生懸命に作業を進めてくれました。
屋根はスレート瓦で釘浮きやスレート瓦の割れが見られ劣化が進んで撥水しておらず層間剥離を起こしていました。層間剥離というのは何重にも重なっている層が分離して膨らんでしまった状態の事です。それぞれの層が薄くなってしまっているためバリバリに割れていました。
これはとても厄介でシーベースの技術力ならば塗装でも可能ですが、通常は葺替が必要になる案件です。
屋根の棟板金は釘が抜けて風に煽られ大分浮き上がっていましたので大分雨水が侵入していたと思います。屋根の上裏も雨水を吸って荒れが目立っていました。
屋根板金の捲れや釘浮きを補修しジョイントの隙間をシーリング(コーキング材等で隙間を塞ぎ雨水の侵入を防ぐ事)し、スレート瓦の割れた部分を除去しシーラーを2~3層塗って固めてからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコン/CLR-110スレートブラックで塗りかえました。これは遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、建物内部に熱さが溜まりにくい性質が有ります。僅かですが室温を下げてくれます。屋根材の太陽光と熱によるダメージも軽減されます。またこの塗料はさいたま市より補助金が支給されるため僅かですがお客様のご負担も減る製品です。
層間剥離は塗装後も進むので、次回も塗装が可能か否か確認する必要が有ります。また、12年以上は次の塗り替えまで期間を開けない方が良いと思います。期間を開けてしまうと劣化が進み塗装が出来なくなる可能性も有るからです。
破風・鼻隠はセメント板でジョイント部分にかなり隙間が見られました。雨水が侵入したため内部でカビが生えたのか、ケイ酸カルシウム製の軒天は黒ずみが目立ちました。
破風・鼻隠は隙間やジョイントの角の部分の崩れを補修してからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコン/黒色で塗りかえました。こちらも輝きを取り戻しました。
ケイ酸カルシウム板の軒天は日本ペイント株式会社のケンエースGⅡ/艶消し白色で塗りかえました。真っ白くなってお住まい全体が明るく感じます。
外壁は窯業系サイディング(セメントと繊維質、混和材を主原料にして練り、板状に圧縮形成した物)で、かなりチョーキングが進んでいました。
チョーキングというのは白亜化(はくあか)とも言い、塗装表面が紫外線や熱、雨、風等で塗膜が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク(白墨)の様な粉状になる事、つまり塗膜が死んでしまい雨を弾かなくなっている状態の事を言います。これがあまり酷くなると、塗装しても表面の粉状の物と一緒に剥がれ易くなるため長持ちしなくなってしまいます。反りや割れも見られました。また雨水の侵入と乾燥を繰り返していると元の粉に戻ってしまいやがてボロボロになってしまうので定期的な塗装は欠かせません。
塗装は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップで多重多色塗装を行いました。多重多色塗装というのは下塗が1層、中塗が2層、上塗が1層(状況により2層)で行います。
中塗と上塗の色を変える事により外壁の凹凸によって色彩が変わるため立体感が生まれます。色彩の組み合わせを間違えると野暮ったく、安っぽくなってしまいます。そうならぬ様に色選びには細心の注意が必要です。
シーベースの施工では微妙なグラデーションがとてもきれいに仕上げられます。今回は中塗/ND-401 ライトグレー、上塗/ND-400 白に近いライトグレーです。上品で美しい仕上がりになりました。
コーキングは全滅で全く機能していませんでした。オート化学工業株式会社のオートンサイディングシーラントで外壁の中塗の色に合わせて打替ました。
樋や霧除、水切等の鉄部も表面の塗装膜が大分劣化していました。これ等の箇所はクリーンマイルドシリコン/黒色で、シャッターボックスはクリーンマイルドシリコンを調色してサッシ色の近似色で塗りかえました。これ等の箇所もとてもきれいに変身しました。
バルコニー防水床はFRP(繊維強化プラスチック)製で隅々までチェックしましたが基材に問題は無かったのですが、トップコートは大分痛みが見受けられました。ここは東日本塗料株式会社のAUコート/フォックスグレーで塗り替えました。これは駐車場等にも使用される丈夫な塗料です。バルコニーの中も明るく輝いています。
全体的に落ち着いたライトグレーの外壁に屋根や破風・鼻隠、樋、水切の黒色が引き締まった印象を与えてくれています。とても美しい仕上がりにお客様もお喜びくださり、とても嬉しく思いました。
長い間ご不便をお掛けしました。大変有難うございました。