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2023/12/24 (日)
さいたま市緑区のA様より屋根塗装と外壁塗装の見積依

さいたま市緑区のA様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼    さいたま市緑区のA様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼

 

 さいたま市緑区のA様より屋根塗装と外壁塗装、コーキング打替、ベランダ防水の見積ご依頼を頂きました。大変有難うございました。
 A様は2017年の秋に屋根塗装や外壁塗装等を施工させて頂いたご近所のO様のご紹介です。O様、大変有難うございました。
 早速現状調査に伺いました。静かで緑が豊かな新興住宅地に建つ築12年の2階建てのお住まいで初めての塗装です。
 屋根はスレート瓦で棟板金の釘が浮いていました。棟板金の釘浮を放置すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板に染み込み木を腐らせてしまいます。また強風に煽られて棟板金そのものが捲れたり飛ばされたりする事が有るので注意が必要です。
 棟板金と降り棟の板金は取合部分をコーキングで塞いでいるのですが、こちらも劣化して穴の空いている箇所が見受けられました。スレート瓦は塗膜が劣化し撥水力が落ちているため北側はコケが多く見られました。
 困った事に下屋根のケラバの板金がスレート瓦を包んでおらず取合部分には大きな隙間が有りました。ケラバと言うのは切妻屋根(屋根の最頂部である棟から地上に向かって二つの傾斜面が山形の形状をした屋根で2面だけで屋根が構成される、シンプルな屋根形状)の端で斜めに降りる部分の事です。
 この隙間の下には一応水切が入っているのですが通常の雨量でオーバーフローしてしまい雨水がスレート瓦の下のアスファルトルーフに流れてしまいます。
 アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぎます。
 ただ一般的な建売住宅等で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。ハウスメーカーはこの様な構造や材質等、もう少しきちんと施工して欲しいと思います。
 破風・鼻隠のジョイントのコーキングは痩せてしまい僅かに隙間が有りました。軒天と外壁の取合部分にも僅かな隙間が有りました。
 外壁は単色と意匠サイディングの2種類の窯業系サイディング(セメントと繊維質、混和材を主原料にして練り、板状に圧縮形成した物)で僅かにチョーキングや反りが発生していました。外壁の厚みは12㎜位で部分的にひび割れも発生していました。
 コーキングは全体的に充填量が少なく、ひび割れや穴開き、剥離が全体に見られました。
 樋も劣化が見られました。ジョイントには隙間が発生して雨水が漏れており、材質そのものも若干脆くなってきています。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
 縦樋の受け金物は、全て外壁のジョイントでコーキングに刺さっていました。これは非常に問題です。ジョイントのコーキングは10年程度で古い物を撤去して新しい物を充填し直さなければなりません。つまり打替が必要なのですが、こんなところに受金物が刺さっていると物理的にコーキングの打替は不可能になってしまいます。
 また、コーキングの内側には厚みが0.2mm程度のアルミのジョイントハットが入っているのですが縦樋を支えるだけの力は有りません。
 コーキングに縦樋の受け金物を刺してしまえばかなりの手間は省けますが、縦樋がズレてしまったりするリスクも考えられます。ハウスメーカーには真面目な仕事をして欲しいと感じました。
 シャッターボックスや水切も色褪せが見られました。バルコニーはFRP(繊維強化プラスチック)防水でした。基材には問題が有りませんでしたがトップコートは寿命が来ていました。
 A様のお住まいには沢山のプランターが置かれていてきれいで心が和みます。ただ気を付けないと植物は外壁や外構を痛めてしまう事が有ります。外構にはこの植物の根が張っていました。この根は塗装膜と一緒に撤去する以外方法が有りません。かと言って塗装膜を剥がすとなると手間も費用も大変です。
 見積の作成は年末なので急ぎます。出来次第ご連絡しますので宜しくお願いします。