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伊奈町のK様へ屋根塗装と外壁塗装、コーキングの打替、バルコニー防水、付帯部分の塗装工事の見積説明に伺いました。ご夫婦お揃いで熱心にお聞き下さり大変有難うございました。
K様はインターネットでシーベースを見つけたとの事です。ここ数年インターネットからの見積ご依頼がとても増えています。有難い事です。
シーベースのホームページは2016年の夏頃から現在まで約8年間ずっとグーグルやヤフー等の検索サイトで「さいたま市 塗装」や「さいたま市 外壁塗装」、「さいたま市 塗装業者」等というキーワードで検索するとトップページに表示され続けています。
検索順位を上げるのは大変な苦労が要ります。検索順位は日々のデータの蓄積により上下に変動するため「有益な情報だ」とグーグルやヤフーから判断された内容のページがより上位へと表示されます。
最近ではインスタグラムやグーグルのビジネスプロフィールへも投稿しています。今まで真面目にこつこつと地道に堅実に仕事をしている事を評価してくれているものだと考えます。とても有難い事です。
うまくシーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーだと思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので優良な塗装業者を探すのは大変です。
K様のお住まいは静かで緑豊かな住宅地に立つ築7年の2階建てで初めての塗装工事です。洒落たデザインの素敵なお住まいでした。
お電話でご依頼があった時は、未だ築7年での塗装工事は早いのではないかとお話ししたのですが、実際に現状調査で伺うと様々な問題が有る事が分りました。早めに気付かれて良かったと思いました。
屋根はスレート瓦で塗装は弱り撥水性能も落ちていました。やや釘浮きがありました。釘浮きを放置すると雨水が釘を伝って瓦の下の貫板(厚さ約12mmの杉板)に染み込み木を腐らせてしまう事が有りますから注意が必要です。
屋根板金のジョイントはシーリングがされておらず、また棟板金とスレート瓦の間には隙間が空いていました。これ等の箇所からは雨水の侵入が気がかりです。
シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
これ等の部分から入った雨水はスレート瓦の下のアスファルトルーフィングに流れて行きます。アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぐ物です。
ただ一般的な住宅で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。
非常にまずかったのは正面の切妻型屋根のケラバがスレート瓦を包んでいなかった事です。切妻屋根というのは最頂部である棟から下方向に向かって二つの傾斜面が山形の形状をした屋根で2面だけで屋根が構成されるシンプルな屋根形状の事です。
ケラバと言うのは切妻屋根の端で斜めに降りる部分の事です。これがスレート瓦を包んでいないため普通の雨なら板金の雨押で何とか雨を下に流せるのですが大雨の時にはオーバーフローするためどんどんアスファルトルーフィングの方へ流れてしまいます。先程お話ししたように、これは非常に問題です。
屋根は棟板金のジョイントをシーリングし、釘浮き補修と頭留を行い、正面の切妻型屋根のケラバがスレート瓦を包んでいなかった部分も雨水が進入しない様にシーリングを行ってからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。自治体によっては遮熱塗装をすると補助金を出してくれるので僅かですがお客様のご負担も減る製品です。
屋根の上裏(野地板の裏側)部分は雨水を吸ったり乾いたりを繰り返したためにやや荒れていました。
この部分はケレンしてからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンで破風・鼻隠と一緒に塗りかえる様にお勧めしました。
また、屋根の上裏と破風との間には隙間が発生していました。これは問題です。強風で雨が降ればここから雨水が進入してしまうからです。この部分はオート化学工業株式会社のオートンイクシードでシーリングする事をお勧めしました。
破風・鼻隠はセメント板でジョイント部分のシーリングが痩せて来て今にも隙間が空きそうな状態でした。部分的にひび割れも発生していました。ここも同社のオートンサイディングシーラントで補修をお勧めしました。
軒天はエンボス加工がされたサイディングボードでした。外壁との取合部分に隙間が見られました。台風などの際はこの隙間から雨水が入り込むと思います。
ここも同様にシーリングしてから日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗りかえをお勧めしました。
外壁は窯業系サイディングでした。窯業系サイディングと言うのはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
僅かですが既にひび割れが発生していました。これは外壁の厚みにも原因が有りました。
外壁のジョイントコーキングは固くなり隙間も見られ寿命が来ていました。いつ剥がれてもおかしくない状態でした。
窯業系サイディングは雨水の侵入と乾燥を繰り返していると元の粉に戻ってしまったり、脆くなってボロボロに崩れてしまうので定期的な塗装やシーリング等のメンテナンスは欠かせません。
外壁塗装は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップでの塗りかえをお勧めしました。外壁のジョイント縦目地はオートンサイディングシーラントでの打替をお勧めしました。
バルコニーは2つ有り防水床はFRP(繊維強化プラスチック)でした。隅々までチェックしましたが基材に問題は有りませんでした。トップコートは劣化が見られました。ここは東日本塗料株式会社のAUコートでの塗りかえをお勧めしました。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
シャッターボックスや水切も劣化してやや変色が進んでいました。これ等の部分はスチール製なので錆びが出ぬ様に塗装が必要です。ここはクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
樋もジョイント部分に隙間が有り雨水が流れ出た痕が見られました。その流れた雨によって雨水が滞留した部分に苔が見られました。材質そのものもやや弱くなって来ていました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。 隙間を補修してからクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
何社か見積を取られているとの事でした。安いという事にとらわれず、丁寧な補修をする優良な塗装業者をお選び頂きたいと思います。