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上尾市のN様邸で屋根塗装と外壁塗装、コーキングの打替、バルコニーのFRP(繊維強化プラスチック)防水トップコート、付帯部分の塗装が一昨日に着工しました。
N様は先日塗装工事が終わった直ぐご近所のH様のご紹介です。H様からのご紹介はこれで2軒目になります。H様、大変有難うございました。
ご紹介によって業者を選ぶのは賢明なご判断だと思います。うまくシーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーです。シーベースのホームページに掲載している「お客様の声」や「施工例」はとてもご参考になると思います。シーベースのインターネットでの評価をご覧頂いてもご理解頂ける思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので優良な塗装業者を探すのは大変です。
環境の良い住宅地に立つ築11年の2階建てで、初めての塗装工事です。お住まいは敷地ギリギリまで広く建てているため敷地の中からは足場が組めそうに有りません。家を建てる際は将来のメンテナンスの事も考えて造らないといけないのでハウスメーカーや設計士さんにも気を付けて頂きたいと思いました。
幸いお隣様がとてもご親切な方で敷地をお借り出来る事になり、一昨日の初日は足場の設置が完了しました。
快晴で穏やかな天気、青空が広がる中で気持ちの良いスタートです。とても12月とは思えない陽気です。約4時間できれいに組み上がりました。水平と垂直を水準器で正確にチェックしながら慎重に丁寧に作業を行いました。資材をハンマーで叩いて組み上げるので、かなりの騒音が出ましたので、ご近所の皆様、煩くなりまして大変ご迷惑をお掛けしました。
昨日も高圧洗浄を行ったためコンプレッサーの音が響き煩さくなりました。どうぞご勘弁下さい。これからは足場の解体まで静かな作業になります。
高圧洗浄はクリーニングとは違い、きれいにすると言うよりもコケや痛んだ基材や塗膜を高圧の水で剥し落とす事が目的です。しっかりとコケや不良部分を剥離しないと、新しく塗装しても傷んだ部分と一緒に剥がれ易くなるからです。
特に北側の屋根の苔は生えやすく頑固なので洗浄できれいに出来なかった所の内、塗装に影響が有る箇所は後でブラシ等を使って苔や汚れを落とします。湿気が残らぬ様に十分に乾燥させたいので2日間空けて再開は6日金曜日からになります。乾燥が不十分だと次の工程のシーリングに悪い影響がでてしまいます。
屋根はスレート瓦で塗装膜が劣化していました。棟板金は釘浮きが有りました。釘浮きを放置すると雨水が釘を伝って瓦の下の貫板(厚さ約12mmの杉板)に染み込み木を腐らせてしまう事が有りますから注意が必要です。
屋根板金のジョイントはシーリングがされておらず、台風などの時にここからは雨水の侵入が有ると思います。シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
これ等の部分から入った雨水はスレート瓦の下のアスファルトルーフィングに流れて行きます。アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぐ物です。
ただ一般的な住宅で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。そのため野地板が大分劣化している様子で、スレート瓦の重なりの間からはかなりの苔が噴き出していました。
屋根の上裏(野地板の裏側)から破風・鼻隠、軒天部分は夫々違った材質なのですがリシンの吹付がされていました。珍しい施工です。
屋根は棟板金のジョイントをシーリングし、釘浮き補修をし、スレートのひび割れを補修してからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコン/CLR-142 フォレストグリーン ややくすんだ緑色で塗りかえます。
この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。自治体によっては遮熱塗装をすると補助金を出してくれるので僅かですがお客様のご負担も減る製品です。
屋根の上裏や破風・鼻隠、軒天は水性塗料を使用している可能性が有るため、着工してから使用する塗料を選定します。
出来ればこの部分は溶剤系の塗料を使用したいのですが、一度水性塗料で塗装されているとその上には溶剤系塗料は重ねられません。リフティング(溶解現象)が起こってしまうからです。慎重に判断したいと思います。色は現状と同じレンガ色をご希望です。
外壁は窯業系の意匠サイディング(単色では無く色彩や模様のデザインの有るもの)でした。窯業系サイディングと言うのはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
外壁は日本ペイント株式会社のUVプロテクトクリヤーで塗りかえます。UVプロテクトクリヤーは美しいデザインや色彩を生かすための透明な塗料で耐候性に優れ、紫外線吸収剤の働きで色あせも軽減します。また汚れに強く防藻・防かび性も備えた透湿性の塗料です。塗料が外壁に浸透するため褪せていた色彩も90%位蘇ります。
外壁のジョイントコーキングは固くなり隙間も見られ寿命が来ていました。いつ剥がれてもおかしくない状態でした。
窯業系サイディングは雨水の侵入と乾燥を繰り返していると元の粉に戻ってしまったり、脆くなってボロボロに崩れてしまうので定期的な塗装やシーリング等のメンテナンスは欠かせません。シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。この部分はオート化学工業株式会社のオートンサイディングシーラントを使用します。
シャッターボックスや霧除、水切等の鉄部もやや劣化により変色が見られました。シャッターボックスと霧除はエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコン/サッシ近似色で、水切はクリーンマイルドシリコン/現状近似色で塗りかえます。
樋はジョイント部分の隙間から雨水の漏れが見られました。また樋受けが外壁のジョイントコーキングの直ぐ近くに有りました。この部分のコーキングは定期的に打ち換える必要が有るのでこの様な位置に取り付けてしまうとコーキングを打ち換えるスペースが無いのでハウスメーカーはもう少し気を付けて施工して欲しいものです。
樋はジョイント部分の隙間を補修してからクリーンマイルドシリコン/白色に近いライトグレーで塗りかえます。
バルコニーは2つ有りました。どちらもFRP(繊維強化プラスチック)防水床は隅々までチェックしましたが、基材に問題は有りませんでした。トップコートは経年劣化しており東日本塗料株式会社のAUコート/フォックスグレーで塗りかえます。
暫くご不便をお掛けします。どうぞ宜しくお願いします。