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2024/12/16 (月)
さいたま市北区のE様へ外壁塗装の見積説明

さいたま市北区のE様より外壁塗装の見積依頼    さいたま市北区のE様より外壁塗装の見積依頼

 

 さいたま市北区のE様へ外壁塗装とバルコニーのFRP(繊維強化プラスチック)防水トップコート、付帯部分の塗装の見積説明に伺いました。ご夫婦お揃いでとても熱心に耳を傾けて下さり大変有難うございました。
 E様は昨年の2月に完工したご近所のY様からのご紹介です。Y様、大変有難うございました。
 E様のお住まいはY様のお宅と同じハウスメーカーのもので材質も形状もほぼ同じでした。築18年で初めての塗装工事です。
 カーポートにはポリカーボネート製の屋根が着いているのですが工事で足場を組む際には一時的に屋根を撤去するか、うまくその上を空中で繋げて組むかの作業が必要になりそうです。
 屋根は陶器瓦なので塗装の必要は有りませんが瓦を留めているビスに浮きが見られましたので締め直しが必要になる旨ご説明しました。小さな天窓が1ヶ所付けられていました。築年数から考えるとパッキンが弱っている筈ですので、ガラスとフレームとの取合にシーリングをお勧めしました。シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
 破風・鼻隠は板金巻きのため、ジョイントの隙間も殆ど無いのですが、かなり軒天は黒ずんでいました。これは建物の内部で湿気が多かったりカビは生えたりした時にそれらが抜け出ようとして出来るものです。ですので工事に入った後、まず雨水の侵入経路を特定してシーリングを行います。
 破風・鼻隠の塗装膜は劣化して変色していましたので、ここはエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 外壁は2種類のALC板で造られていました。塗装はスズカスキン株式会社のスズカスキンでした。これは合成樹脂エマルション系で天然石や陶磁器砂等の骨材が入った多彩色模様吹付工法によるものでした。
 塗装膜は部分的にチョーキングを起こし、外壁にはやや大きめのひび割れが見られました。
 ALC というのは、セメントペーストに発泡剤を加えて内部を金属網で補強した軽量気泡コンクリートの事です。軽くて成形や施工が楽なのですが塗装膜が劣化すると雨水が染み込んでしまい補強のための内部のラス網が錆びて切れてしまい強度が落ちたり崩れたりしまいます。つまりALCにとって表面の塗装膜は非常に重要な働きをします。
 チョーキングというのは白亜化(はくあか)とも言い、塗装表面が紫外線や熱、雨、風等で塗膜が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク(白墨)の様な粉状になる事、つまり塗膜が死んでしまい雨を弾かなくなっている状態の事を言います。これがあまり酷くなると、塗装しても表面の粉状の物と一緒に剥がれ易くなるため長持ちしなくなってしまいますので注意が必要です。
 外壁のひび割れは崩れて前後にずれているのでコーキングで接着してずれもなおす事をお話ししました。雨水が内部へと侵入するとその部分はどんどん脆くなって行ってしまいます。
 ALC板のジョイント部分は殆どの箇所でひび割れが見られました。雨水が侵入し易くなっているので注意が必要です。使用塗料によってはこの部分のシーリングを行う必要が有ります。
 窓周りのシーリングはかなり劣化が進んでおり、雨水の侵入が心配なのでオート化学工業株式会社のオートンイクシードでのシーリングをお勧めしました。このシーリング材は国内でもトップクラスの寿命を誇り約20年の耐久性が有ります。
 外壁は何通りかの塗装方法をご提案しました。一番オーソドックスなのは日本ペイント株式会社のパーフェクトトップで外壁パターンに合わせたツートンカラーでの塗装、次いで現状に似た多彩色模様塗装の出来る同社のペリアートUVでの塗装をお勧めしました。
 多彩色模様塗装というのは単一色でなく、塗料の中に様々な大きさのカラーチップが混ぜ込まれて複合色にしている塗料です。仕上がると天然石材のような雰囲気が感じられる独特な質感やデザイン性、高級感が有るものです。モルタルやALC、コンクリート、窯業系サイディング、スチール等にも塗装出来ます。
 ペリアートUVは高耐候性、高意匠性、防カビ・防藻性、微弾性機能、低汚染性等に優れています。これも吹付塗装は専用のスプレーガンを使用して行います。その他、断熱塗料のガイナ等も念のためにご説明しました。
 バルコニーはFRP(繊維強化プラスチック)防水で表面のトップコートはかなり酷いひび割れ状態でした。ここまで傷んでいると補修は大変です。かなり丁寧に研磨して表面を均してからトップコートを行わないと再びひび割れが発生してしまうからです。
 この部分は東日本塗料株式会社のAUコートでの塗りかえをお勧めしました。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
 通常バルコニーの内側の外壁は本体の外壁材を使用するのですが、何と笠木の下から床面までFRPが繋がっていました。ハウスメーカーは見栄えや耐久性などをもっと考えて造って欲しいと思いました。
 バルコニーの外側の外壁にはオーバーフロー用の排水口が付いていましたがシーリングがされていませんでした。そのため排水口の周りから雨水が染み込んでしまったせいでその部分はかなり脆く劣化が進んでいました。ここはシーリングをお勧めしました。
 霧除やシャッターボックス、水切も艶が無くなり劣化が進んでいました。これらの箇所はエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 外構はブロックにモルタルが薄塗りされ、塗装はアイカ工業株式会社のジョリパットで行われていました。
 植物が擦れてしまったのか塗装が剥がれ落ちていました。この部分はパーフェクトトップかジョリパットでの塗りかえをお勧めしました。
 一通り説明が終わると即決でご発注を頂きました。大変有難うございました。改めて契約書を作成して印を頂きに伺います。どうぞ宜しくお願いします。