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2025/3/12 (水)
さいたま市緑区のHA様と屋根塗装や外壁塗装の契約

さいたま市緑区のH様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼    さいたま市緑区のH様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼

 

 さいたま市緑区のHA様へ屋根塗装や外壁塗装、コーキング打替、バルコニー防水トップコートの見積説明に伺ったところ、ご夫婦で熱心にお聞き下さり即決でご契約を頂きました。大変有難うございました。
 HA様は2024年の2月に屋根塗装や外壁塗装をさせて頂いたお隣のA様のご紹介です。A様も数年前に屋根塗装や外壁塗装等を施工させて頂いたご近所のO様のご紹介です。A様、O様、大変有難うございました。
 HA様のお住まいは静かで緑が豊かな新興住宅地に建つ築12年の2階建てのお住まいです。I社グループの物件で初めての塗装です。I社グループの建物には共通した特徴が有ります。
 屋根はスレート瓦でとても複雑な構造で隅棟と谷が連続していました。棟板金の釘が浮いていました。棟板金の釘浮を放置すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板に染み込み木を腐らせてしまいます。また強風に煽られて棟板金そのものが捲れたり飛ばされたりする事が有るので注意が必要です。
棟板金と降り棟の板金は取合部分をコーキングで塞いでいるのですが、こちらも劣化して穴の空いている箇所が見受けられました。スレート瓦は塗膜が劣化し撥水力が落ちているため北側はコケが多く見られました。
 下屋根のケラバの板金がスレート瓦を包んでおらず取合部分には大きな隙間が有りました。ケラバと言うのは切妻屋根(屋根の最頂部である棟から地上に向かって二つの傾斜面が山形の形状をした屋根で2面だけで屋根が構成される、シンプルな屋根形状)の端で斜めに降りる部分の事です。
 この隙間の下には一応水切が入っているのですが通常の雨量でオーバーフローしてしまい雨水がスレート瓦の下のアスファルトルーフに流れてしまいます。
 アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぎます。
 ただ一般的な住宅等で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。ハウスメーカーはこの様な構造や材質等、もう少しきちんと施工して欲しいと思います。
 屋根は棟板金のジョイントをシーリングし、釘浮き補修と頭留を行ってからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンで塗りかえます。
 この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。さいたま市では遮熱塗装をすると補助金を出してくれるので僅かですがお客様のご負担も減る製品です。
 屋根の上裏(野地板の裏側)部分は雨水を吸ったり乾いたりを繰り返したためにやや荒れていました。
 この部分はケレンしてからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンで破風・鼻隠と一緒に塗りかえます。
 ケレンというのはサンドペーパーやナイロンタワシで傷んだ素材や塗装膜、錆びや汚れ等を落としたり、微細な傷を付ける事です。表面に微細な傷が付くと塗装膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
逆にケレンが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程を丁寧に行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
 破風・鼻隠はセメント板で何か所かコーナーの部分で板の長さが足りていませんでした。ジョイント部分のシーリングが痩せて隙間が発生しており塗装膜も剥離箇所が有りました。
 この部分は目荒らしをして隙間をオート化学工業株式会社のオートンイクシードで補修してからクリーンマイルドシリコンで塗りかえます。
 軒天と外壁の取合部分にも僅かな隙間が有りました。ここは意外と雨水が侵入し易いのでオートンイクシードでシーリングをしてから日本ペイント株式会社のケンエースGⅡで塗りかえます。
 外壁は2種類の窯業系意匠サイディングで僅かに反りが発生していました。窯業系サイディングと言うのはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
 外壁の厚みは12㎜位で部分的にひび割れも発生していました。また釘打ちする際に余計なダメージが掛かったため釘の周りは約3割位ひび割れが見られました。
 ひび割れを補修してから塗り替えを行います。現時点で日本ペイント株式会社のパーフェクトトップでツートンカラーに塗り分けるか、UVプロテクトクリヤー(透明な塗料)にするか、遮熱塗料のサーモアイウォールにするかは未定です。それぞれの塗料のメリットデメリットはご説明しました。
 シーベースのホームページに掲載している施工例で気になるお宅が有るとの事で実際にご覧になりたいとおっしゃり、地図と住所をお知らせしました。ちょうどこの辺りでは歩いて1分程度の範囲で約15棟程シーベースで施工しているため、色彩の比較にはご参考になると思います。
 コーキングは全体的に充填量が少なく、ひび割れや穴開き、剥離が全体に見られました。硬化も進んで寿命を過ぎていました。窓周りや入隅は打増を、外壁の縦目地は打替をオートンイクシードで行います。
 樋も劣化が見られました。ジョイントには隙間が発生して雨水が漏れており、材質そのものも若干脆くなってきています。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。ジョイントは隙間の補修をしてからクリーンマイルドで塗りかえます。
 縦樋の受け金物は、全て外壁のジョイントでコーキングに刺さっていました。これは非常に問題です。ジョイントのコーキングは10年程度で古い物を撤去して新しい物を充填し直さなければなりません。つまり打替が必要なのですが、こんなところに受金物が刺さっていると物理的にコーキングの打替は不可能になってしまいます。
 コーキングの内側には厚みが0.2mm程度のアルミのジョイントハットが入っているのですが縦樋を支えるだけの力は有りません。
コーキングに縦樋の受け金物を刺してしまえばかなりの手間は省けますが、縦樋がズレてしまったりするリスクも考えられます。ハウスメーカーには真面目な仕事をして欲しいと感じました。
 シャッターボックスや水切も色褪せが見られました。これ等の箇所もクリーンマイルドで塗りかえます。
 バルコニーはFRP(繊維強化プラスチック)防水でした。基材には問題が有りませんでしたがトップコートは寿命が来ていました。
 ここは東日本塗料株式会社のAUコートで塗りかえます。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
 基礎には配管が接続されていましたがシーリングがされていませんでした。この部分は意外と雨水が配管を伝って基礎の内部に入り込んでしまいます。
 この部分から雨水が侵入してしまうと内部はベタ基礎(建物の底面全体に鉄筋コンクリートを流し込んだ基礎の事)に雨水が溜ってしまい湿気が抜けにくくなってしまいますのでシーリングを行います。
 外構はブロックにモルタルが塗られた上に塗装されていました。天場部分にはレンガが乗っておりモルタルで接着しているため雨水が侵入し易く、塗装後に膨れ等の心配が有りますが外壁と同塗料で塗りかえを行います。
 着工は4月上旬になります。どうぞ宜しくお願いします。