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2025/5/23 (金)
さいたま市見沼区のA様へ屋根塗装と外壁塗装の見積説

さいたま市見沼区のA様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼    さいたま市見沼区のA様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼

 

さいたま市見沼区のA様へ屋根塗装と外壁塗装、バルコニー防水トップコート、付帯部分の塗装や補修、コーキング打替の見積説明に伺いました。熱心にお耳を傾けて頂き大変有難うございました。
うまく株式会社シーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーです。塗装業界は経験が浅く乏しい知識でも独立してしまう様な結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので丁寧な補修や下地処理を行う優良な塗装業者を探すのは大変です。
A様邸は郊外に立つ築15年の2階建てで初めての塗装工事です。屋根は寄棟造りのスレート瓦でした。寄棟造りは屋根形式のひとつで、数方向に傾斜する屋根面を持つ形状の事です。
A様邸の屋根は6面有る、やや複雑な形状でした。何か所か折れ曲がって谷部分も有るため、ジョイント部分からはどちらかと言うと雨もり等起きやすい構造なので注意が必要です。3面にはソーラーバネルが設置されていました。屋根の棟板金には釘浮きやジョイントの隙間も見られました。
釘浮を放置したり、ただ打込んだだけだと徐々にまた抜けて来ます。すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板(厚さ約12mmの杉板)に染み込み木を腐らせてしまいます。これ等の箇所は強風に煽られて棟板金そのものが捲れたり飛ばされたりする事が有るので注意が必要です。
屋根の棟板金のジョイントには隙間が発生していました。ここからも雨水は侵入します。この部分からの雨水はスレート瓦の下のアスファルトルーフィングに流れてしまいます。
アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぎます。
ただ一般的な住宅で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。棟板金のジョイントのシーリングも必要になります。
棟板金の釘浮きの補修や釘頭のコーキングによる留め、板金のジョイントのシーリングを行ってからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンでの塗りかえをお勧めしました。この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。色にもよりますが黒色や濃い茶色の場合は50~40%、白色や明るいブルー等の場合は80%以上の反射率が有りますので通常の塗料と比較すると性能の良さが分ります。
シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
鼻隠はセメント板で長さが短い物も有りジョイント部分に隙間が見られました。ここから雨水が侵入すると内部に溜った湿気によるカビ等が発生する場合があります。そうするとケイ酸カルシウム板の軒天から湿気が抜け出ようとして黒ずみが出てきます。反っている状態も見られており、湿気によって反りは大きくなるので早めに雨水の侵入経路を断つ必要が有ります。ジョイントの隙間をシーリングし、目荒らしをしてから同社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
目荒らしというのはサンドペーパーやナイロンタワシで表面を擦り微細な傷を付ける事です。古い塗装面も同様の作業を行って、劣化塗膜を除去します。この場合はケレンと言います。錆落としの作業もケレンと言います。
表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の接着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
逆にケレンや目荒らしが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程を丁寧にきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
軒天は窯業系のボードでした。外壁との取合に隙間が発生しているため雨水の侵入が懸念されます。A様邸の軒天もかなりの部分で黒ずみが有りました。
外壁は2種類の窯業系のサイディングボードでした。窯業系のボードはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
ひとつは模様のきれいな意匠外壁でもうひとつは単色の外壁でした。外壁塗装は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップを使用してツートンカラーに塗り分ける方法と、意匠外壁のみUVプロテクトクリヤー塗装にして単色部分はパーフェクトトップでの塗りかえをお勧めしました。
全体的に撥水機能が低下して汚れの染みが激しくチョーキングも発生していました。
チョーキングと言うのは、別名「白亜化」とも呼ばれ、塗装表面が紫外線や熱、雨、風などの外的要因によって劣化することにより、塗料の色成分である顔料がチョーク(白墨)のように粉状になる現象です。これは塗膜が劣化して機能を失い、塗装表面が雨水を撥水しにくくなってしまうため雨水の吸収と乾燥を繰り返すと非常に脆くなり割れや変形を起こします。塗装を再施行しても、表面の粉状の部分と一緒に塗膜が剥がれやすくなってしまうため塗装の持ちが悪くなって効果が持続せず、再度塗り直しが必要になる事があります。シーベースでこの様な状態に塗装する場合は高圧洗浄で十分に劣化塗装膜を落とし下塗材をたっぷりと吸わせて下地を補強してから本塗装を行うので長持ちします。
コーキングは外壁の縦目地も窓周りもかなり劣化が進んでいました。縦目地では剥離や穴あきが見られました。
窯業系サイディングにとってコーキングはとても重要です。隙間が発生した状態ですとサイディングの木口から雨水が入り込み、乾いて、湿ってを繰り返す事で脆く崩れやすくなってしまうからです。
コーキングはオート化学工業株式会社のオートンイクシードでの打替をお勧めしました。オートンイクシードは乾燥に時間が掛かる欠点が有りますが新たに開発された特殊高耐久ポリマー「LSポリマー」を配合することにより国内でもトップクラスの耐久性、耐候性の超寿命のシーリング材です。
バルコニーは図面上、FRP(繊維強化プラスチック)防水になっていました。今回見せて頂けなかったため基材に問題が無い前提で見積書を作成しましたが、築年数からして表面のトップコートは寿命が来ていると思われます。
樋も変色やジョイント部分に隙間が有り雨水が漏れ出た痕が見られ、大分汚れていました。材質そのものも脆くなって来ていました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
シャッターボックスや水切はスチール製でかなり変色が見られましたが錆び等は出ていませんでした。水切も表面の塗装膜の劣化が進んでいました。これ等の箇所は目荒らしをしてからクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
何社か見積を取られるとの事ですが、安いという事に惑わされずに丁寧な補修を行い、お住まいの寿命も長くなる様に施工する優良な塗装業者をお選び頂きたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。