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さいたま市大宮区のSA様邸で屋根塗装や外壁塗装、バルコニーFRP(繊維強化プラスチック)防水トップコート、付帯部分の塗装や補修、コーキング打替工事が着工しました。今日も相変わらずの酷暑の中での着工となり、今週3棟目の着工です。
本日初日は足場の設置です。敷地と建物やお隣様との間は狭いため足場のベースをブロック塀の上に組みました。通路の通行も慎重に作業を行いました。
約6時間できれいに組み上がりました。水平と垂直を水準器で正確にチェックしながら慎重に作業を行いました。資材をハンマーで叩いて組み上げるので、かなりの騒音が出ましたので、ご近所の皆様、煩くなりまして大変ご迷惑をお掛けしました。恐縮ですが明日も高圧洗浄を行うため煩くなります。その後は足場の解体まで静かな作業になります。
SA様は現在他県にお住まいで、なかなかお会い出来ませんが殆どメールと電話でのやり取り支障なく着工しました。
SA様は株式会社 シーベースをインターネット検索で探されたとの事です。ここ数年インターネットからの見積ご依頼が非常に増えています。とても有難い事です。
株式会社シーベースのホームページは2016年の夏頃から現在まで約9年間ずっとグーグルやヤフー等の検索サイトで「さいたま市 塗装」や「さいたま市 外壁塗装」、「さいたま市 塗装業者」等というキーワードで検索すると常にトップページに表示され続けています。
一般消費者が塗装業者を探す場合は検索順位の上位しか見ないわけですから上位に表示される事は優位になります。検索順位を上げるのは大変な苦労が要ります。検索順位は日々のデータの蓄積により上下に変動するため「有益な情報だ」とグーグルやヤフーから判断された内容のページがより上位へと表示されます。
最近ではインスタグラムやグーグルのビジネスプロフィールへも投稿しています。今まで真面目にこつこつと地道に堅実に仕事をしている事を評価してくれているものだと考えます。とても有難い事です。
うまく株式会社シーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーだと思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので丁寧な補修や下地処理を行う優良な塗装業者を探すのは大変です。
SA様邸は大きな駅からも小さな駅からも徒歩圏内の好立地で住宅地に立つ築11年の3階建てで初めての塗装工事です。
屋根は複雑な寄棟造りでした。寄棟造りは屋根形式のひとつで、数方向に傾斜する屋根面を持つ形状の事です。
瓦はスレート製で棟板金の釘浮きやジョイントの隙間が見られました。釘浮を放置したり、ただ打込んだだけだと徐々にまた抜けて来ます。すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板(厚さ約12mmの杉板)に染み込み木を腐らせてしまいます。これ等の箇所は強風に煽られて棟板金そのものが捲れたり飛ばされたりする事が有るので注意が必要です。
屋根の棟板金のジョイントの隙間からも雨水は侵入します。この部分からの雨水はスレート瓦の下のアスファルトルーフに流れてしまいます。
アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぎます。
ただ一般的な住宅で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。棟板金のジョイントのシーリングも必要になります。
シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
棟板金の釘浮きの補修や釘頭のコーキングによる留め、板金のジョイントのシーリングを行ってからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコン/CLR-170 マウンテングレーで塗りかえます。この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。色にもよりますが黒色や濃い茶色の場合は50~40%、白色や明るいブルー等の場合は80%以上の反射率が有りますので通常の塗料と比較すると性能の良さが分ります。ちなみにCLR-170 マウンテングレーの反射率は80%から50%になります。
破風・鼻隠はセメント板でジョイント部分に隙間が見られました。ここから雨水が侵入すると内部に溜った湿気によるカビ等が発生する場合があります。そうするとケイ酸カルシウム板の軒天から湿気が抜け出ようとして黒ずみが出てきます。この部分は目荒らしをしてから同社のクリーンマイルドシリコン/黒色で塗りかえます。
目荒らしというのはサンドペーパーやナイロンタワシで表面を擦り微細な傷を付ける事です。古い塗装面も同様の作業を行って、劣化塗膜を除去します。この場合はケレンと言います。錆落としの作業もケレンと言います。
表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
逆にケレンや目荒らしが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程を丁寧にきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
軒天は現状暗い色彩で部分的に剥離が見られました。取合部分からの雨水の侵入経路を断つためにシーリングし、日本ペイント株式会社のケンエースGⅡ/艶消し白色で塗りかえます。全くの反対色になりますので仕上がりのイメージがかなり変わると思います。
外壁は2種の材質で構成されています。片方は奥側で窯業系のサイディングボードでした。窯業系のボードはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。そのため何か所か反りの発生が見られました。一旦反ってしまうと元に戻す事は不可能です。
もう片方は表側でアクセントになっているモルタル製で艶消しの塗装がされていました。モルタル外壁というのはセメントや砂(骨材)、水等を混ぜて作るモルタルを使って仕上げた外壁の事です。下地材にラス網やラス板、ラスカットを張って、そこにモルタルを下塗、中塗、上塗と、引っ掛ける様に厚みを持たせて作ります。
外壁は全体的に撥水機能が低下してやや汚れやチョーキングが発生していました。チョーキングと言うのは、別名「白亜化」とも呼ばれ、塗装表面が紫外線や熱、雨、風などの外的要因によって劣化することにより、塗料の色成分である顔料がチョーク(白墨)のように粉状になる現象です。これは、塗膜が劣化して機能を失い、塗装表面が雨水を撥水しにくくなってしまうため雨水の吸収と乾燥を繰り返すと非常に脆くなり割れや変形を起こします。塗装を再施行しても、表面の粉状の部分と一緒に塗膜が剥がれやすくなってしまうため塗装の持ちが悪くなって効果が持続せず、再度塗り直しが必要になる事があります。シーベースでこの様な状態に塗装する場合は高圧洗浄で十分に劣化塗装膜を落とし下塗材をたっぷりと吸わせて下地を補強してから本塗装を行うので長持ちします。
外壁塗装の方法は夫々の外壁を日本ペイント株式会社のパーフェクトトップでサイディング部分はND-370白色に、モルタル部分と外構はND-375 グレーがかった茶系ベージュのツートンカラーに塗り分けます。
サイディング外壁のコーキングは縦目地も窓周りもかなり劣化が進んでいました。特に窯業系のサイディング外壁にとってコーキングは生命線です。コーキングの劣化によってジョイントから雨水が侵入し、乾燥してまた雨水が侵入し・・・を繰り返しているうちに木口の部分は粉に戻ってしまったり脆くなってボロボロに崩れてしまったりするからです。また劣化が進んでしまうと新しくコーキングを打っても粉になった部分とは接着が甘くなるので剥離し易くなってしまいます。
これ等の部分はオート化学工業株式会社のオートンイクシードでの打替を行います。オートンイクシードは乾燥に時間が掛かる欠点が有りますが新たに開発された特殊高耐久ポリマー「LSポリマー」を配合することにより国内でもトップクラスの耐久性、耐候性の超寿命のシーリング材です。
シャッターボックスや水切はスチール製で僅かに変色が見られましたが錆び等は出ていませんでした。これ等の部分も目荒らしをしてからクリーンマイルドシリコン/サッシの近似色で塗りかえます。
バルコニーはFRP(繊維強化プラスチック)防水になっていました。隅々までチェックしましたが基材に問題は有りませんでした。表面のトップコートは寿命が来ていましたので東日本塗料株式会社のAUコート/フォックスグレーで塗りかえます。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
樋も変色やジョイント部分に隙間が有り雨水が漏れ出た痕が見られ、大分汚れていました。材質そのものも脆くなって来ていました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
ジョイント部分の隙間を補修し、目荒らしをしてから横樋はクリーンマイルドシリコン/黒色で、縦樋は外壁色に合わせて塗りかえます。
外構はブロックに薄くモルタルが塗られて塗装されていました。ここはパーフェクトトップ/ND-375 グレーがかった茶系ベージュで塗りかえます。
ご近所の皆様、暫くご迷惑をお掛けしますが、どうぞ宜しくお願いします。