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2025/9/21 (日)
さいたま市大宮区のT様より屋根塗装と外壁塗装の見積

さいたま市大宮区のT様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼    さいたま市大宮区のT様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼

 

 さいたま市大宮区のT様より屋根塗装と外壁塗装、付帯部分の補修と塗装、バルコニーFRP(繊維強化プラスチック)防水トップコートの見積ご依頼を頂きました。大変有難うございました。
 T様はだいぶ以前に株式会社 シーベースのチラシをご覧になり、会社名を覚えていらしてインターネットで検索されたそうです。
 よく覚えていて下さったと嬉しくなりました。こうしてシーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーだと思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いのです。プロペイント、塗装と防水の専門業者の中で、丁寧に補修し下地処理をしっかりと行って 長持ちする施工をする優良な塗装業者を探すのは大変です。

現状調査

 早速現状調査に伺いました。T様のご近所では、過去多くのお住まいで屋根塗装や外壁塗装を行っていました。
 今年の夏は長く酷暑が続いていましたが、ようやく夏の終わりが見えて来た今日この頃です。
 T様のお住まいは築26年で2回目の塗装になります。古くからの落ち着いた住宅地に立つ3階建てです。
 とても素敵なデザインで色々な思い入れを強く感じました。とても大きくて、普通の建売住宅の1.8倍もの広さが有りました。

屋根

 屋根は珍しく、なんと45度も有る急勾配のスレート瓦でした。前回の塗装膜は殆ど劣化しており撥水されていませんでした。
 屋根の棟板金は釘浮きやジョイントの隙間が多数見られました。釘浮きは今にも抜け落ちそうな箇所が幾つも有り、これはまずいと感じました。
 板金の釘浮を放置したり、ただ打込んだだけだと徐々にまた抜けて来ます。すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板(厚さ約12mmの杉板)に染み込み木を腐らせてしまいます。
 ジョイントの隙間からも雨水は侵入します。この部分からの雨水はスレート瓦の下のアスファルトルーフに流れてしまいます。
 アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぎます。
 ただ一般的な住宅等で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。これ等を補修して耐久性の有る溶剤系塗料での塗りかえをお勧めしたいと思います。
 屋根の上裏はかなり傷んでおり腐れが見られました。この部分は表面をケレンして不良部分を落としてから塗装する必要が有ります。
 ケレンというのはサンドペーパーやナイロンタワシで傷んだ素材や塗装膜、錆びや汚れ等を落としたり、微細な傷を付ける事です。表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
 逆にケレンが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程をきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。

破風・鼻隠

 破風・鼻隠はセメント板で全てのジョイント部分にやや隙間が見られました。ここから雨水が侵入すると内部に溜った湿気によるカビ等が発生する場合があります。
 破風・鼻隠の塗装面は荒れており、塗装膜の剥離が見られました。十分にケレンを行ってから溶剤系シリコン塗料での塗りかえをお勧めしたいと思います。

軒天

 軒天は比較的良好でしたが、塗装膜は劣化が進んでいるため塗りかえが必要な状態でした。

外壁

 外壁はモルタル製でリシン仕上げになっていました。モルタル外壁というのはセメントや砂(骨材)、水等を混ぜて作るモルタルを使って仕上げた外壁の事です。下地材にラス網やラス板、ラスカットを張って、そこにモルタルを下塗、中塗、上塗と、引っ掛ける様に厚みを持たせて作ります。
 リシン仕上げというのは、セメントや砂に樹脂などを混ぜた仕上げ材に、細かい骨材(砕石や砂など)を混ぜて塗装する仕上げ方法です。砂壁のようなザラザラとした落ち着いた風合いが特徴です。
 外壁は全体的に撥水機能が低下して汚れやチョーキングが発生していました。チョーキングと言うのは、別名「白亜化」とも呼ばれ、塗装表面が紫外線や熱、雨、風などの外的要因によって劣化することにより、塗料の色成分である顔料がチョーク(白墨)のように粉状になる現象です。これは、塗膜が劣化して機能を失い、塗装表面が雨水を撥水しにくくなってしまうため雨水の吸収と乾燥を繰り返すと非常に脆くなり割れや変形を起こします。塗装を再施行しても、表面の粉状の部分と一緒に塗膜が剥がれやすくなってしまうため塗装の持ちが悪くなって効果が持続せず、再度塗り直しが必要になる事があります。シーベースでこの様な状態に塗装する場合は高圧洗浄で十分に劣化塗装膜を落とし下塗材をたっぷりと吸わせて下地を補強してから本塗装を行うので長持ちします。
 全面にひび割れが見られました。モルタル外壁のひび割れは侮れません。細いひび割れでも毛細管現象で雨水が内部に染み込みます。
 モルタルは中の鉄製のラス網に引っ掛けて塗られています。築7~8年位はモルタルが弱アルカリ性なのですが、経年劣化とともに徐々に中性化して行きます。そうするとひび割れから侵入した雨水が内部のラス網を錆びさせて膨張したり切れたりして強度が落ちてしまい、外壁の重みに耐えられずに最悪外壁が崩れたり落ちたりしてしまいます。特に亀の甲の様な形状のひび割れが有るとそのリスクは高まります。過去に何度もその様な建物を見ています。ですからひび割れを見つけた時は出来る限り早くひび割れを埋める等して補修が必要です。

モール

 外壁の下部には外壁色と合わせた何色かの飾りタイルが張られており、その上にはモールが有りました。上下で水切に挟まれており、塗装膜はかなりの劣化が見られました。
 飾りタイルやタイル目地は高圧洗浄のみで良いと思います。

バルコニー

 バルコニーのFRP(繊維強化プラスチック)防水床は隅々までチェックしましたが基材に問題は有りませんでした。表面のトップコートは劣化が進んでいるため塗りかえが必要です。

 樋も箇所によりやや変色やジョイント部分に隙間が有り雨水が流れ出た痕が見られました。材質そのものもやや脆くなって来ていました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
 これが酷くなると割れてしまう事が有り交換が必要になる事が有ります。樋の交換費用は意外と掛かるもので、こちらのお住まいは大きいため場合足場代も含めると60万円前後掛かります。

シャッターボックスと水切

 シャッターボックスは変わった形状で上部はアルミ、下部はスチールでした。水切等の鉄部も表面の塗装膜の劣化が進んでいましたので塗りかえが必要です。

総括

 屋根の釘浮きの多さや屋根上裏の荒れ、外壁のひび割れ等々、全体的に劣化が進んでいました。出来るだけ早く塗装工事を行った方が良いと思いました。

見積書

 細かく計算し、正確な見積書を作成するために1週間位頂きたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。
 大変有難うございました。