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さいたま市緑区のF様邸で屋根塗装と外壁塗装、ベランダ防水工事が着工しました。19日に足場の設置、翌20日は高圧洗浄、21日はシーリングを行いました。2日連続で騒音が出まして、ご近所様には大変ご迷惑をお掛けしました。
主な工事内容は以下の通りです。
屋根はスレート瓦で塗膜が劣化し撥水力が弱くなっており、湿気が多いためカビや苔が噴き出していました。屋根の棟板金では釘浮きも大分見られました。
更に困った事にはケラバ(屋根の端で斜めに降りる部分)の板金が瓦を包んでいませんでした。水切は入っているもののこれではスレート瓦の反りが発生したり、大雨の時には雨水が奥まで染みてしまいます。瓦の下にはアスファルトルーフ(防水紙)が敷いて有りますがこれもせいぜい7年前後の寿命です。
釘浮き補修をし、ケラバの板金が瓦を包んでいない部分はシーリングをしてからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコン CLR-110スレートブラック(黒色)で塗り替えます。
この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。さいたま市では遮熱塗装をすると補助金を出してくれるので僅かですがお客様のご負担も減る製品です。
破風・鼻隠のジョイントには隙間が発生していました。ここからも雨水が侵入しているのでシーリングをして、外壁と一緒に塗装します。
外壁は2種類のALC(セメントペーストに発泡剤を加えて内部を金属網で補強した軽量気泡コンクリートのこと)板にリシンの吹付塗装がされていました。たまたま現状調査の時に雨が降っていたのですが塗装膜が劣化して雨水が染み込んでおり、ひび割れも見られました。
ALC外壁は補強のために内部にラス網が入っています。ひび割れから雨水が侵入すると内部のラス網が錆びて切れてしまい強度が落ちて割れて崩れたりしてしまいます。ALC外壁で表面の塗装が働かなくなる事は致命的です。
ALC外壁パネルのジョイントや窓周り、換気フード、配管周りはシーリングも弱っていました。シーリングというのは隙間や穴、ひび割れ等で雨水が侵入し易い箇所をコーキングで埋めて塞いでいる部分の事です。
これら全てをきちんとシーリングしてから外壁塗装を行います。塗料は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップを使用します。
この塗料は艶有で汚れが着きにくく微弾性なのでひび割れにくい性質が有ります。現状このALCはひび割れが発生し脆くなっているのでパーフェクトトップなら適度な厚みも付くのでお勧めです。
色は今までとコントラストを逆にして2階部分(現状暗い色)はND-503 白に近いクリーム色に、1階部分(現状明るい色)はND-282 ややくすんだクチナシ色になります。今までお住まいが落ち着かない雰囲気だったのは明暗の配置が上下で逆だったためです。これでとてもすっきりする筈です。
バルコニーのFRP(繊維強化プラスチック)防水床はFRP自体の異常は有りませんでしたが、人工芝が敷いてあるため雨水の乾きが悪くなるうえ、コーナーの角ばったプラスチックでFRPを痛めてしまうので撤去します。トップコートは細かいひび割れが多く寿命が来ていましたので東日本塗料株式会社のAUコート フォックスグレーで塗り替えます。これは駐車場等にも使用される防塵塗料でかなり丈夫です。
シャッターボックスや水切には錆も無く比較的良好でしたが塗装膜は傷んでいました。樋はジョイント部分から雨漏りが見られました。ジョイントの隙間補修をしてこれ等の部位はエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンで塗り替えます。暫くご不便をお掛けしますが、どうぞ宜しくお願いします。
※ 4月19日から21日までの作業内容をまとめました。