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2024/11/28 (木)
さいたま市北区のIS様に屋根塗装と外壁塗装の見積説

さいたま市北区のIS様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼    さいたま市北区のIS様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼

 

 さいたま市北区のIS様に屋根塗装と外壁塗装、コーキングの打替、付帯部分の塗装工事の見積説明に伺いました。ご夫婦お揃いで熱心にお聞きくださり大変有難うございました。
 IS様は現在、屋根塗装と外壁塗装、コーキングの打替を施工している直ぐご近所のM様からのご紹介です。M様もシーベースで塗装工事を行うのは22年前から3回目になります。
 うまくシーベースに辿り着かれた方は非常にラッキーだと思います。塗装業界は結構いい加減な業者も多く、中にはかなり適当な工事をしてトラブルを起こしている業者も多いので丁寧で優良な塗装業者を探すのは大変です。M様、大変有難うございました。静かな住宅地に立つ築30年の2階建てで2回目の塗装工事です。
 屋根はスレート瓦で塗装が弱って撥水性能も落ちているため北側はかなりの苔が発生していました。屋根瓦の間からも苔が噴出していました。あちこちに釘浮きが有りました。釘浮きを放置すると雨水が釘を伝って瓦の下の貫板(厚さ約12mmの杉板)に染み込み木を腐らせてしまう事が有りますから注意が必要です。
 屋根板金のジョイントはシーリングがされておらず、また棟板金とスレート瓦の間には隙間が空いていました。これ等の箇所からは雨水の侵入が気がかりです。
 シーリングというのは竣工時にはもちろん、経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
 これ等の部分から入った雨水はスレート瓦の下のアスファルトルーフィングに流れて行きます。アスファルトルーフィングというのは紙にアスファルトを染み込ませ雨もりを防ぐための物で防水紙や防水シート等とも言われています。屋根瓦の下に敷き屋根瓦が欠けたり強風で雨水が屋根瓦の隙間から下に落ちてもその下の野地板(屋根瓦を乗せるための板)に雨が染み込む事を防ぐ物です。
 ただ一般的な住宅で使用されている物は寿命が7~8年の物が多く、経年劣化でアスファルトが蒸発してしまい、ただの新聞紙の様になってしまいます。こうなると侵入した雨水はその下の野地板に染みて腐れの原因になります。
 北側の苔の発生が激しいのは雨水の抜けが悪いからです。そこでタスペーサーの装着をお勧めしました。
 タスペーサーというのは株式会社セイムの屋根塗装用部材で屋根瓦が上下に重なっている隙間から雨水の排出がされやすい様にするためのポリカーボネート製のクサビ形の部品です。通気も良くし下地の材木の腐れも起きにくくするための部材です。
 屋根は棟板金のジョイントをシーリングし、釘浮き補修と頭留を行ってからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。さいたま市では遮熱塗装をすると補助金を出してくれるので僅かですがお客様のご負担も減る製品です。
 屋根の上裏(野地板の裏側)部分は雨水を吸ったり乾いたりを繰り返したためにやや荒れていました。この部分はケレンしてからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンで破風・鼻隠と一緒に塗りかえる様にお勧めしました。
 ケレンというのはサンドペーパーやナイロンタワシで傷んだ素材や塗装膜、錆びや汚れ等を落としたり、微細な傷を付ける事です。表面に微細な傷が付くと塗装膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
 逆にケレンが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程を丁寧に行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
 破風・鼻隠はセメント板でジョイント部分のシーリングが痩せて隙間が発生しており塗装膜も剥離箇所が有りました。
 破風・鼻隠はケレンして、隙間を補修してからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンで塗りかえる様にお勧めしました。
 軒天はケイ酸カルシウム板でした。内部でカビが発生し、それが抜け出ようとしたためかなり黒ずんでいました。ここは日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗りかえをお勧めしました。
 軒天と外壁との取合部分に隙間が見られました。台風などの際はこの隙間から雨水が入り込むと思います。大事なポイントなのでこの部分はオート化学工業株式会社のオートンイクシードでシーリングをする様にお勧めしました。
 外壁は窯業系サイディングでした。窯業系サイディングと言うのはセメントと繊維質を混ぜた原料を板状の型でパターンの凹凸を付けて圧縮し、高温・高圧の中で固めた物です。焼いて作るものではないため湿気で変形したり吸水で脆くなったりします。
 かなりチョーキングが進んでいました。チョーキングというのは白亜化(はくあか)とも言い、塗装表面が紫外線や熱、雨、風等で塗膜が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク(白墨)の様な粉状になる事、つまり塗膜が死んでしまい雨を弾かなくなっている状態の事を言います。これがあまり酷くなると、塗装しても表面の粉状の物と一緒に剥がれ易くなるため長持ちしなくなってしまいますので注意が必要です。何か所か湿気で変形している所や、塗装膜の剥離、破れが見られました。外壁塗装は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップでの塗りかえをお勧めしました。
 外壁のジョイントコーキングは固くなり隙間やひび割れが見られました。窯業系サイディングは雨水の侵入と乾燥を繰り返していると元の粉に戻ってしまったり、脆くなってボロボロに崩れてしまうので定期的な塗装やシーリング等のメンテナンスは欠かせません。シーリングはオートンイクシードで打替する様にお勧めしました。
 明り取りのガラスとフレームの取合のパッキンはかなり劣化が進んで部分的に剥離していました。この部分もシーリングをお勧めしました。
 雨戸はや水切、フード、等も塗装が劣化して変色や剥離が進んでいました。これ等の部分はスチール製なので錆びが出ぬ様に塗装が必要です。この部分はクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 横樋の中からは草が生えていました。前回の塗装工事の時に清掃をしていなかったため大量の埃やゴミが溜っている様です。樋のジョイント部分には隙間が有り雨水が流れ出た痕が見られました。その流れた雨によって雨水が滞留した部分に苔が見られました。材質そのものもやや弱くなって来ていました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
 また、縦樋の受金物は外壁のジョイント部分に刺さっていました。これではこの部分のコーキングの打替に支障が出てしまいます。ハウスメーカーはきちんとした施工をして欲しいと感じました。樋はケレンしてからクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 タイルの外構にはエフロレッセンスにより白い塊が何か所か見られました。エフロレッセンスと言うのは白華現象とも言い、コンクリートやモルタル中のカルシウム成分が、浸入した雨水に溶けて目地やクラックから溶け出し、炭酸ガスと反応して炭酸カルシウムになった物の事で白い染みになってしまう事です。この部分は高圧洗浄の前に薬品を使用して落とすむねお話ししました。
 バルコニーの床防水は数年前に外壁も含めて施工されたそうですので今回は見積から除外しています。
 全体的に前回の塗装工事はかなり質の低い物で塗装してはいけないプラスチック等も塗ってしまった様です。塗料の接着も甘く剥離箇所が多数見られました。
 シーベースで施工する場合は丁寧に下地処理を行うむねお話ししました。一通り説明すると即決で工事のご発注を頂きました。大変有難うございました。改めて契約書を作成して印を頂きに伺います。どうぞ宜しくお願いします。