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さいたま市北区のN様へ屋根瓦のずれ補修と外壁塗装の見積説明に伺いました。熱心にお聞き下さり大変有難うございました。見積はお急ぎとの事でしたので睡眠時間を削って急いで作成しました。
緑の多い環境の良い地域で敷地もお住まいも大きな築23年で初めてのメンテナンスと塗装工事です。
屋根は陶器瓦が乗っていましたが所々瓦がずれて持ち上がり隙間が空いていました。ここまで隙間が空いてしまうと雨が内部に入ってしまいます。
瓦の下にはアスファルトルーフ(防水紙)が敷いてあるのですが、これは屋根の熱で徐々にアスファルト蒸発し、10年も経てば殆ど撥水しなくなり、その下の野地板(ベニヤ板)に雨が染みて腐って来ます。パッと見ただけでもこのお住まいはかなりの湿気が有る事が分りました。
N様はずれている数か所を直せば良いとのお話でしたが、それではまた地震等で簡単に瓦がずれてしまいます。根本的に直さないといけません。
湿気や屋根瓦のずれの原因は面土の流失でした。面土というのは瓦を葺いた場合にできる隙間を埋める土の事で、流れ落ちない様に表面は漆喰で固めています。
ところがこちらのお住まいでは漆喰が剥がれ中の面土が雨で溶けて流れ落ちてしまったため棟ののし瓦の重みがその下の桟瓦を押しずらしたため数か所のずれが発生してしまったのです。
きちんと直すには一旦屋根の棟ののし瓦を撤去しなければなりません。これは相当大掛かりな工事になります。当然費用もそれになりに掛かります。
軒天はケイ酸カルシウム板製ですが内部で湿気によりカビが発生してそれが抜け出ようとして表面が黒ずんでしまっているのです。こうなってしまうとかなり脆くなっていると思います。原因は漆喰と面土の流失により雨水がそこから侵入して内部でカビを発生させてしまったからです。この部分は日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗り替えをお勧めしました。
外壁は上の方の一部分はモルタルで本体はガルバリウム鋼板サイディングでした。モルタル部分は塗膜が大分傷んでいました。サイディングは錆も殆ど無く、一部釘が浮いていました。
モルタル外壁は同社のパーフェクトトップで、サイディング外壁はエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗り替えをお勧めしました。
雨戸はスチール製で塗装膜は大分傷んでいました。これも前出の塗料での塗り替えをお勧めしました。樋と水切は珍しくステンレス製なので塗装は必要有りません。
4社から見積を取っているとのお話しでした。金額が安いという事で業者を選んでしまうと失敗のもとです。ぜひきちんとした施工をする優良な塗装業者をお選び頂きたいと思います。