さいたま市の塗装と防水専門業者、シーベースです。

　さいたま市北区のT様に屋根塗装と外壁塗装、ベランダ防水トップコートの見積説明に伺いました。築２３年で２度目の塗装工事です。熱心にお聞き下さり大変有難うございました。
　屋根はスレート瓦で前回はご自身で業者を探されたとの事した。こう言っては失礼ですが業者選びは大失敗だったと思います。
　困った事に瓦と瓦の重なり部分が殆ど埋まっていました。そのため屋根全体内部に大分湿気が溜まってしまったらしく瓦の隙間からカビや苔が噴き出していました。
　これは雨もりの原因になりますので塗装する前に全て縁切りし、スペーサーを入れる様にお勧めしました。費用はその分余計に掛かりますがこのままでは屋根自体が危うい状態になってしまいます。
　縁切りと言うのは、スレート屋根を塗装した後に瓦と瓦の重なっている部分が塗料でくっついてしまった部分を、カワスキ(金ベラ)等を使って手作業で切って隙間を空けて行く作業の事です。
　スペーサーと言うのは瓦と瓦の重なり部分に入れるくさびの事で、これにより雨水が排出されやすくするものです。今回は株式会社セイムのポリカーボネート製でタスペーサーの取付をお勧めしました。
　屋根板金は釘浮きや棟板金のジョイントの隙間も見られました。前回の塗装業者はこれ等の作業も省いていました。
屋根板金のジョイント部分をシーリング(コーキング材等で隙間を塞ぎ雨水の侵入を防ぐ事)し、板金の釘浮補修、スレート瓦のひび割れ補修後にエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
　この製品は遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、屋根材へのダメージを軽減したり建物内部に熱が溜まるのを防ぐので僅かですが室温を下げてくれます。また、この塗料は遮熱タイプなので地球温暖化対策としてさいたま市から補助金が受けられます。
　破風・鼻隠はセメント板でジョイント部分にやや隙間が見られました。ここからも雨水が侵入しています。隙間を補修してからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
　軒天は２種類の形状で、ケイ酸カルシウム板製の部分は隙間を補修してから日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗りかえをお勧めしました。
　もう一方は外壁と同様モルタル製で外壁と同じパターンですので同社のパーフェクトトップでの塗り替えをお勧めしました。
　前回の業者はひび割れ補修も酷い物でミミズが這った様な痕が残っていました。今回も何か所かひび割れが見られました。
　ひび割れは非常に問題です。モルタル外壁はその下のラス網に絡めて塗られています。雨水が染み込んでラス網が錆びると網が膨れたり、プップツと切れてしまったりします。そうするとひび割れが大きくなったり、最悪モルタルの重さに耐えきれなくなって外壁の剥落につながります。
　外壁にはセメント板のモールや飾り板が張られていましたが、部分的に雨水の侵入と乾燥を繰り返してしまったため溶解や崩れが見られました。この様な箇所は削り落とし、コーキングで補修してからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗り替えをお勧めしました。
　モールや飾り板はチョーキングも大分進行していました。チョーキングというのは白亜化(はくあか)とも言います。塗装表面が紫外線や熱、雨、風等で塗膜が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク（白墨）の様な粉状になる事、つまり塗膜が死んでしまい雨を弾かなくなっている状態の事をチョーキングと言います。酷くなると折角塗装しても塗料が接着しにくくなるため塗装の寿命が短くなってしまいます。
　モールの上部からは雨水が侵入しやすいのでシーリングをお勧めしました。シーリングというのは隙間や穴、ひび割れ等で雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
　使用するコーキングはオート化学工業株式会社のオートンサイディングシーラントをお勧めしました。
　バルコニーのFRP(繊維強化プラスチック)防水床は東日本塗料株式会社のAUコートでの塗り替えをお勧めしました。これは駐車場等にも使用される防塵塗料でかなり丈夫です。
　樋や霧除、シャッターボックス、水切もクリーンマイルドシリコンでの塗り替えをお勧めしました。
　まだ数社見積を取られているとの事です。価格が安いという事にとらわれず丁寧な施工をする優良業者をお選び頂きたいと思います。