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さいたま市大宮区、Eマンションの屋上防水工事は南東側棟で通気緩衝工法によるウレタン塗膜防水が完了しました。雨や強風等で途中中断をせざるを得なくなり数日間作業が出来ませんでしたが、3日間連続で晴天に恵まれ、ようやく大分進捗させることが出来ました。
通気緩衝工法と言うのは防水層の内部が熱により湿気が気化するとウレタン防水塗膜が膨れて傷むため下地面とウレタン防水層の間を絶縁して通気緩衝シートを入れ、気化した水蒸気を逃がす脱気塔を取り付ける工法の事です。
ウレタン塗膜防水と言うのはゴムの様なウレタンで継ぎ目の無いシームレスな防水層を形成する方法の事です。シート防水と比べると雨もりが発生した際等にどこが剥がれているのか、穴が空いているのか等見つけ易く補修も簡単な事が利点です。シート防水の補修を何度頼んでも雨漏りが止まらなかったという話をよく聞きますが、これは不具合箇所を適切に見つけられなかったため補修に見落としが発生するからです。
通気緩衝シートを貼り、つなぎ目を専用のシールテープで接着しシートの端末をシーリングしました。シーリングというのは隙間や穴、ひび割れ等で雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
通気緩衝シートに僅かな切れ目を入れてその上にステンレス製の脱気筒を取り付けました。取り付け部分はガラスメッシュシートで補強し、その部分はコーキングとウレタンで接着します。
そしてAGCポリマー建材株式会社のサラセーヌでウレタン防水層を作り、仕上げに専用のトップコートを塗ります。
ウレタンを塗る時は液体なのですが時間と共に溶剤が揮発して硬化してゆき、ゴムの様な柔らかな状態になって固まります。ウレタンは紫外線や水に弱いため保護する目的でトップコートを塗りました。そして交換したドレンの落ち口には新しいカバーを取り付けました。
屋上には通信会社がアンテナ用ケーブルや部材を仮の馬(資材を乗せるための台)に置いていたのですが、そのままでは作業がしずらいため馬を撤去して吊り上げました。こうする事で手間は掛かりましたが全面を一度に施工できるため防水のジョイント等が無くなって強度的にもプラスになるからです。ウレタンが硬化しトップコートも乾いたらば一旦吊り上げていた馬を元に戻し、更にそこから先は通信会社に任せて復旧します。
※ 5月1日から昨日3日までの作業内容をまとめました。