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さいたま市北区、S様邸の屋根工事は順調に進捗して大棟と隅棟共に2階部分が完了しました。
大棟というのは一番高い水平な部分の事で、隅棟と言うのは屋根の勾配同士の取合部分で、隅に出来る山形の箇所の事です。
夫々の棟瓦を解体し、のし瓦を積み、南蛮漆喰を詰めてまたのし瓦を積み、瓦のズレを防ぐために針金で留めます。更に、のし瓦を積み、継ぎ手のブレ止めと雨水の侵入防止のためにコーキングを充填し、大棟と隅棟の隙間も南蛮漆喰を詰めて丸瓦を乗せて仕上がりです。
のし瓦は千鳥に乗せて行きます。こうする事で雨水が侵入しにくくなります。のし瓦の真ん中を割っているのは角度をつけて雨が入らぬ様にするためです。
南蛮漆喰と言うのは普通の漆喰と違って特殊なシリコンや防水材が使用されているので雨水にも強く壊れにくくなっている物で、葺き土と漆喰の役割を兼ね備えた材料です。耐久性が高く、防水性に優れています。
のし瓦の上に丸伏瓦を積み針金で結束したので丈夫に安定しました。これでちょっとやそっとでは崩れる心配は有りません。棟積みには雨水を排水する効果が有ります。大棟は5段、隅棟は3段に積みました。
何枚か瓦が割れていたため、補修用の瓦を加工して所々に使用しました。隅棟の鬼際(一番下側)には反りを付けるために削ぎ(そぎ)のし瓦を積みました。これはのし瓦の一方を削り取って角度や高さの調整をするものです。
このところ突風が吹く事が出て来たため2階部分のネットをたたみました。ネットが風を受けて揺れる事を防ぎ安全第一で工事をするためです。
※ 11月7日から昨日11日までの作業内容をまとめました。