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2023/12/30 (土)
さいたま市緑区のK様へ屋根塗装と外壁塗装の見積説明

さいたま市緑区のK様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼    さいたま市緑区のK様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼

 

 さいたま市緑区のK様へ屋根塗装と外壁塗装、コーキング打替、ベランダ防水の見積説明に伺いました。ご夫婦お揃いで熱心に耳を傾けて下さり大変有難うございました。
 緑が豊かで静かな新興住宅地に建つIグループの建てた物件です。築8年の2階建てのお住まいで初めての塗装です。
ご連絡を頂いた時には築8年では未だ早いのではないかと思いましたが実際お住まいを拝見すると「なるほど・・・そろそろ塗装が必要だ・・・」と、感じました。
 屋根はスレート瓦で棟板金の釘が浮いていました。棟板金の釘浮を放置すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板に染み込み木を腐らせてしまいます。また強風に煽られて棟板金そのものが捲れたり飛ばされたりする事が有るので注意が必要です。
 棟板金と降り棟の板金は取合部分をコーキングで塞いでいるのですが、こちらも劣化して穴の空いている箇所が見受けられました。スレート瓦は塗膜が劣化し撥水力が落ちているため北側はコケが多く見られました。
 釘浮きやジョイントの隙間、スレート瓦のひび割れ補修を行い、板金はケレンして錆を落とし錆止め塗装をしてからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 これは遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、建物内部に熱さが溜まりにくい性質が有ります。僅かですが室温を下げてくれます。屋根材の太陽光と熱によるダメージも軽減されます。またこの塗料はさいたま市より補助金が支給されるため僅かですがお客様のご負担も減る製品です。
 破風・鼻隠のジョイントのコーキングは痩せてしまい僅かに隙間が有りました。隙間のシーリングを行い、目荒らしをしてからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 シーリングというのは経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
 目荒らしというのはサンドペーパーやナイロンタワシで表面を擦り微細な傷を付ける事です。古い塗装面も同様の作業を行って、劣化塗膜を除去します。この場合はケレンと言います。錆落としの作業もケレンと言います。
表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
 逆にケレンや目荒らしが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程をきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
 軒天と外壁の取合部分にも僅かな隙間が有りました。この隙間をコーキングで補修してから日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗りかえをお勧めしました。
 外壁は単色と意匠サイディングの2種類の窯業系サイディング(セメントと繊維質、混和材を主原料にして練り、板状に圧縮形成した物)で僅かにチョーキングや反り、崩れが発生していました。外壁の厚みは12㎜位で部分的にひび割れも発生していました。意匠外壁は茶系の色彩なのですが南側は紫外線の影響で斑に色が変色していました。
 外壁塗装で単色部分は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップで塗りかえ、意匠部分は単色塗り潰しやクリヤー塗装、多重多色塗装にする方法をご提案しました。
 単色で塗ってしまうとどうしてものっぺりとした仕上がりになってしまうためお住まいの雰囲気を損ねてしまう場合が有ります。ただK様のお住まいは外壁の凸凹の状態から見ると塗潰しでも違和感は有りません。
 多重多色塗装というのは下塗が1層、中塗が2層、上塗が1層(状況により2層)で行います。
 中塗と上塗の色を変える事により外壁の凹凸によって色彩が変わるため立体感が生まれます。色彩の組み合わせを失敗すると野暮ったく、安っぽくなってしまいます。そうならぬ様に色選びには細心の注意が必要です。シーベースではそうならぬ様に色選びのアドバイスをさせて頂きます。また弊社の施工では微妙なグラデーションがとてもきれいに仕上げられます。
 コーキングは全体的に充填量が少なく、ひび割れや穴開き、剥離が見られました。換気フード周りにはシーリングがされていませんでした。
 これ等の箇所はオート化学工業株式会社のオートンサイディングシーラントでの打替をお勧めしました。
 樋も劣化が見られました。ジョイントには隙間が発生して雨水が漏れており、材質そのものも若干脆くなってきています。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。樋はエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 縦樋の受け金物は、全て外壁のジョイントでコーキングに刺さっていました。これは非常に問題です。ジョイントのコーキングは10年程度で古い物を撤去して新しい物を充填し直さなければなりません。つまり打替が必要なのですが、こんなところに受金物が刺さっていると物理的にコーキングの打替は不可能になってしまいます。
 また、コーキングの内側には厚みが0.2mm程度のアルミのジョイントハットが入っているのですが縦樋を支えるだけの力は有りません。
 コーキングに縦樋の受け金物を刺してしまえばかなりの手間は省けますが、縦樋がズレてしまったりするリスクも考えられます。ハウスメーカーには真面目な仕事をして欲しいと感じました。
 シャッターボックスや水切も色褪せが見られました。こちらも同様にクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 バルコニーはFRP(繊維強化プラスチック)防水でした。基材には問題が有りませんでしたがトップコートは寿命が来ていました。ここは東日本塗料株式会社のAUコートでの塗りかえをお勧めしました。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
 どうぞ宜しくお願いします。