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2024/2/18 (日)
さいたま市北区のK様に屋根塗装と外壁塗装の見積説明

さいたま市北区のK様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼    さいたま市北区のK様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼

 

 さいたま市北区のK様に屋根塗装と外壁塗装、ベランダのFRP(繊維強化プラスチック)防水トップコート、窓周りのシーリングの見積説明に伺いました。ご夫婦お揃いで熱心にお聞き下さり大変有難うございました。
 K様は2021年の春に施工させて頂いたD様のご近所様です。覚えていて下さり嬉しく思いました。静かで環境の良い住宅地に立つ築13年の2階建てで初めての塗装工事になります。3方を他のお宅に囲まれているためやや風通しが悪いせいか苔の発生が見られましたが、そのおかげで直射日光からは守られているせいか外壁は比較的良好な状態を保っていました。
 屋根はスレート瓦で棟板金の釘が浮いていました。棟板金の釘浮を放置すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板に染み込み木を腐らせてしまいます。また強風に煽られて棟板金そのものが捲れたり飛ばされたりする事が有るので注意が必要です。
 釘浮きはハンマーで打ち込んで釘頭をコーキングで留める旨、お話ししました。こうしておけば2度と釘が浮いて来ることは有りません。
 棟板金のジョイント部分や降り棟と棟板金の間には僅かですが隙間がありましたので、この部分はシーリングが必要な旨お話ししました。
 シーリングというのは経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
 スレート瓦のひび割れはコーキングで接着して補修する旨、お話ししました。板金はケレンして錆を落とし錆止め塗装をしてからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 これは遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、建物内部に熱さが溜まりにくい性質が有ります。僅かですが室温を下げてくれます。屋根材の太陽光と熱によるダメージも軽減されます。またこの塗料はさいたま市より補助金が支給されるため僅かですがお客様のご負担も減る製品です。
 屋根の上裏もやや劣化が進んでおり塗装の剥離や木部の劣化が見られました。上裏と言うのは屋根を載せるための野地板の裏側の事です。
 この部分はケレンして劣化部分を除去してからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。 ケレンというのはサンドペーパーやナイロンタワシで傷んだ素材や塗装膜、錆びや汚れ等落としたり微細な傷を付ける事です。表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
 逆にケレンが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程をきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
 セメント板の破風・鼻隠はジョイント部分に隙間が有り僅かにひび割れも見られました。隙間やひび割れはコーキングやシーリング材で塞いだ後クリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 軒天はケイ酸カルシウム板製で外壁や破風・鼻隠との取合に隙間が発生し大分黒ずみや汚れが目立ちました。この部分も隙間はシーリングの後、日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗りかえをお勧めしました。
 外壁はモルタル製で表面にはアイカ工業株式会社のジョリパットでうろこ模様が作られていました。幸い大きなひび割れは無く良好な状態ですがチョーキングが発生していました。チョーキングというのは白亜化(はくあか)とも言い、塗装表面が紫外線や熱、雨、風等で塗膜が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク(白墨)の様な粉状になる事、つまり塗膜が死んでしまい雨を弾かなくなっている状態の事を言います。
 こうなると雨水を吸って乾いてを繰り返すうちに元の粉に戻って行きます。脆くなって崩れてしまう事も有りますので注意が必要です。
 この部分は数種類の塗料での塗りかえをご提案しました。大分汚れを気にされていたので1つ目は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップでの塗りかえです。この塗料は艶がきれいなのですが汚れも付きにくくなります。2つ目は同社の姉妹品パーフェクトトゥルーマットです。これは艶消しなので落ち着いた雰囲気に仕上がります。3つ目は現状と同じアイカ工業株式会社のジョリパットです。これは砂壁調の風合いになるので高級感が有ります。ただ艶消しや砂壁調の風合になると汚れは艶有に比べて着き易くなります。年に1~2回、水洗いをしてやると汚れは然程気にならなくなります。
 窓周りのシーリングはコーキングの充填量が少なく感じました。そのため雨水が侵入し易くなっているのでコーキングの打増をお勧めしました。
 まずいのは外壁と土台水切との取合に全く隙間が無かった事です。これは今さらどうにもなりません。どうしても取合部分のモルタルは雨水が染みてしまうため脆くなってしまいます。
 シャッターボックスや水切は塗装膜がやや弱っていました。これ等の箇所はエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 樋はジョイントにやや隙間が発生して雨もりによる汚れが見られました。隙間はコーキングで補修してからクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 ベランダは2箇所有り、片方にはポリカーボネート製の庇が有りました。床防水の基材はFRP(繊維強化プラスチック)で、基材には問題は有りませんでしたが表面のトップコートは傷んでいました。ここは東日本塗料株式会社のAUコートでの塗りかえをお勧めしました。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
 見積は何社か取られたそうです。値段が安い、という事にとらわれずきちんとした補修をする優良な塗装業者をお選び頂きたいと思います。