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2023/11/23 (木)
さいたま市西区のS様へ屋根塗装と外壁塗装の見積説明

さいたま市西区のS様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼    さいたま市西区のS様より屋根塗装と外壁塗装の見積依頼

 

 さいたま市西区のS様へ屋根塗装と外壁塗装、コーキング打替、ベランダ防水の見積説明に伺いました。ご夫婦お揃いで熱心に耳を傾けてくださり大変有難うございました。
 S様は2019年6月に屋根塗装や外壁塗装、コーキング打替、ベランダ防水の工事をさせて頂いたさいたま市北区のN様のご紹介です。N様、大変有難うございました。
 落ち着いた緑豊かな住宅地に建つ築20年のお住まいで初めての塗装です。屋根はスレート瓦で棟板金の釘は何本か浮いていました。棟板金の釘浮を放置すると雨水が釘を伝って板金内部の貫板に染み込み木を腐らせてしまいます。また強風に煽られて棟板金そのものが捲れたり飛ばされたりする事が有るので注意が必要です。棟と降り棟の板金の取合部分のコーキングも殆ど働いておらず、雨水の侵入が懸念されます。
 スレート瓦は塗膜が劣化し撥水力も落ち変色していました。おそらく瓦のひび割れも発生している筈です。
 これ等の釘浮きやジョイントの隙間、スレート瓦のひび割れ補修を行い、板金はケレンして錆を落とし錆止め塗装をしてからエスケー化研株式会社のクールタイトシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 これは遮熱塗料なので太陽光の反射率が高いため、建物内部に熱さが溜まりにくい性質が有ります。僅かですが室温を下げてくれます。屋根材の太陽光と熱によるダメージも軽減されます。またこの塗料はさいたま市より補助金が支給されるため僅かですがお客様のご負担も減る製品です
 破風・鼻隠のジョイントは殆ど隙間が有り雨水が侵入しているため表面の被膜が捲れていたり、軒天は黒ずみ、かなり脆くなっている箇所が有りました。
 隙間のシーリングを行い、目荒らしをしてからエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 シーリングというのは経年劣化や建物が歪んだ時にできる隙間や穴、ひび割れ等が生じて雨水が侵入し易い箇所をコーキング等で埋めて塞ぐ事です。
 目荒らしというのはサンドペーパーやナイロンタワシで表面を擦り微細な傷を付ける事です。古い塗装面も同様の作業を行って、劣化塗膜を除去します。この場合はケレンと言います。錆落としの作業もケレンと言います。
 表面に微細な傷が付くと塗膜と基材の接触面積が大きくなり、塗料の吸着力が良くなって結果的に塗装が長持ちします。仕上がりも滑らかに美しく塗り替えられます。
 逆にケレンや目荒らしが不十分だと塗膜剥離が起こり易くなります。手抜き工事等で良く見られる現象です。シーベースではこの工程をきちんと行うために美しく仕上がるだけでなく長持ちします。
 軒天は傷んだ部分を削って隙間も補修してから日本ペイント株式会社のケンエースGⅡでの塗りかえをお勧めしました。
 外壁は窯業系サイディング(セメントと繊維質、混和材を主原料にして練り、板状に圧縮形成した物)でかなりチョーキングや反りが発生していました。
 チョーキングというのは白亜化(はくあか)とも言い、塗装表面が紫外線や熱、雨、風等で塗膜が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク(白墨)の様な粉状になる事、つまり塗膜が死んでしまい雨を弾かなくなっている状態の事を言います。
 こうなると雨水を吸って乾いてを繰り返すうちに元の粉に戻って行きます。脆くなって崩れてしまう事も有りますので注意が必要です。
 外壁塗装は日本ペイント株式会社のパーフェクトトップで単色に塗りかえる方法と多重多色塗装にする方法をご提案しました。
 単色で塗ってしまうとどうしてものっぺりとした仕上がりになってしまうためお住まいの雰囲気を損ねてしまう場合が有ります。
多重多色塗装というのは下塗が1層、中塗が2層、上塗が1層(状況により2層)で行います。
 中塗と上塗の色を変える事により外壁の凹凸によって色彩が変わるため立体感が生まれます。色彩の組み合わせを失敗すると野暮ったく、安っぽくなってしまいます。そうならぬ様に色選びには細心の注意が必要です。シーベースではそうならぬ様に色選びのアドバイスをさせて頂きます。また弊社の施工では微妙なグラデーションがとてもきれいに仕上げられます。
 コーキングは充填量が少なく、ひび割れや穴開き、剥離が有り、ほぼ全滅状態でした。こうなると大分内部へ雨水の侵入が有ると考えないといけません。雨水が侵入する事で当然内部の木部は腐り易くなりますし、窯業系のサイディングですから雨水を吸って乾いてを繰り返すうちに元の粉に戻ってしまいます。つまりその部分は崩れてしまうので注意が必要です。
 コーキングはオート化学工業株式会社のオートンサイディングシーラントでの打替をお勧めしました。
 樋はジョイントに隙間が発生して雨水が漏れて汚れが目立ちました。材質も劣化が進んでいました。これは加水分解によるものです。加水分解と言うのは水と反応して分解を起こしてしまう事で、空気中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分等で起きてしまいます。
 この部分は隙間を補修してエスケー化研株式会社のクリーンマイルドシリコンでの塗りかえをお勧めしました。
 ベランダはFRP(繊維強化プラスチック)防水でした。基材には問題が有りませんでしたが下地の板のジョイント部分を研磨せずにFRPを作ってしまったため段差が発生し、トップコートが剥離し寿命が来ていました。
 ここは東日本塗料株式会社のAUコートでの塗りかえをお勧めしました。これは防塵塗料なので一般的なトップコートよりも丈夫で長持ちします。
 全体的にかなり劣化が進んでいました。虫歯で言えば表面のエナメル質が傷んで、象牙質も浸食され神経まで侵されている状態でした。虫歯と同じで痛んでから治療するより、痛まない様にメンテナンスをする方がお住まいの寿命はぐんと長くなります。
 出来れば10年位前には全体のメンテナンスをしておいた方が良かったかと思いますが、今更言っても仕方が有りません。一刻も早く補修された方が良いと思います。